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グリーン車の車窓から

東海道新幹線に乗っている。僕にとって新幹線と言えば、高崎に帰るための北陸新幹線か上越新幹線である。もしくは前職で毎日のように乗っていた九州新幹線だ。どちらにしても、空いている。なので、久しぶりに東海道新幹線に乗ってその混み具合に驚く。「使わなくてもいいけど使うと早いし快適なもの」それが新幹線のイメージだから、ホームから長蛇の列で並び、隣に遠慮して座り、においを気にしながらご飯を食べ、カバンを置いて足元のスペースを消して、肩身の狭い思いでこの文章を打つのには不満を覚える。

そうやって、広島に行く。久しぶりの広島だ。
瀬戸内海の美しい景色に惹かれて、大学生の時は毎年、尾道に行っていた。


移動について考える。
公共交通機関を使って東京から広島に行く手段は、飛行機・高速バス・新幹線がある。
通常、どれが早いか、どれが安いか、どれが便利かで選択すると思う。

その点、広島は難しかった。
飛行機は早いけど高い
バスは安いけど不自由
新幹線は自由だけど遅い。

なにを優先するかの問題でしかないことにぶつかり、
思わぬところで自分の価値観を試されている気がした。

時間を取るのか?お金を取るのか?移動の間の自由を取るのか?
どう生きるか、と。


最近、決めていることがある。

成田空港には行かない、ということだ。

成田空港にはLCCが発着するため、安価で飛べる可能性がある。
しかし、成田空港に山手線の西側から向かうためには、3時間ほどの移動時間と3,000円ほどの運賃が必要になる。これがバカらしい。

一度、成田空港に向かう電車の中で、この電車では飛行機の発時刻に間に合わないことに気がついたことがある。船橋を過ぎたあたりだっただろうか。どっちにもいけない絶望感に苛まれて、一縷の望みを頼って成田空港まで行き、結局新しい便の席を購入した。

それから僕は、成田空港に限らず「メインとなる交通手段への乗車までの道のりが現在地から便利かどうか」を重要視するようになった。


だから広島までの選択も『乗るまでと降りてからの利便性』を意識しながら生きていくことにする。

バスの場合は、バスタ新宿まで乗り換え1回30分。
飛行機の場合は、羽田空港まで乗り換え1回30分。広島空港から市内までは1時間。
新幹線の場合は、新横浜駅まで乗り換えなしで20分。

そういうわけで、東海道新幹線に乗っている。

混み過ぎていてバスよりも不自由だし、
グリーン車しか乗れず飛行機よりも高くなった。

縮景園
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大和ミュージアム
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