見出し画像

東京でチャリ 〜村上春樹の小説的生活〜

『都心でチャリ』の組み合わせが最強かもしれない。

東急目黒線沿いに住んでいるので、自由ヶ丘、中目黒、学芸大、恵比寿、がんばれば渋谷、代々木公園にも行ける。目黒通りへ行けば、オシャレ(で高価)な家具屋さんが並び、林試の森公園へ行けば手軽に自然が味わえる。

今日は目黒区民プールへ行ってきた。
昼下がりにプールへ行ってのんびり泳ぎ、おやつにジャズを聴きながらパスタを茹で、茹でている間に意味不明な電話を受け、食べ終わったら帰らぬ女か猫を探しに行けば、それはもう村上春樹ワールドの主人公の休日の過ごし方だ(たぶん)。そしてそれは大学生のぼくが憧れていた生活だった。そういえば、舞台は大体、都内だった。

そして今思うのは、そりゃあ、そんな自由に過ごしていたら人は離れていくだろう、こと。めんどうごとに巻き込まれていく小説の主人公は、表層的な意味だけとって『めんどう』とするのは危険とか、「自分の機嫌を自分で取る」ことは大事だけどそれは「自分の人生を自分で完結させる」のとは違うこととか、今の感じ方はあの頃とは違うなあと実感する。

社会人1−3年目の頃、千葉県市川市に住んでいてそれなりに東京生活をしていたけど、チャリで廻ってみると「東京の感じ方」もまた変わる。街ごとに顔がガラリと変わり、移動をするとその様子の変化がわかり、意外と下町らしさが随所に残っていることに気付く。「人の気配」「何か起こりそうな気配」が常に漂っているのが、東京らしさなのかもしれない。

寺、店、図書館、コンサートホール、野球場、まだ可能性はあるし、チャリで東京を開拓していきたい。

最後まで読んでくださいましてありがとうございます! 一度きりの人生をともに楽しみましょう!