現代アート業界の実態を探り、自分の立ち位置を考える。
アーティストとして生きると決意してから
少し目の前の作業の手をゆるめて
そもそもアートとは何か、
今アーティストとして生きるとは?
を地道に探索してきました。
わかってきたのは、
(もちろん前からわかってるけど)
単に作りたいものをやみくもに
創作しても無駄で
これまでの歴史の深い理解の上に、
何が市場のニーズなのか?
そしてそこに自分が新たに何を提示できるか?
そこを理解した上で自分の作りたいものと
ニーズがあるもののどこに重なりがあるか?
を探る必要がある。
最近タグボートの社長さんの
お話を聞くことができたのですが、
やっぱり私の実感と同じことをおっしゃっていた。
アーティストってビジネス苦手って人が多いけど
めっちゃアートってもろにビジネス。
むしろ大前提として創作技術や感性が求められるし、
普通のビジネスより超求められることが多い!!
アートの才能はもちろん
起業家精神も持ってないと無理だなと。
私、アート系の人間の割に
ビジネスマインドがあるからいいって
褒められることがあるけれど、まだまだすぎて愕然とする。
世界から見たら日本のアート市場は
わずか0.4%という小ささ。
世界って。。と尻込みして来たが
最初から世界を目指さないと
趣味の領域からはなかなか抜けだせないぞ。
NYなんかにひょいっと移住できれば
勝負しやすいけれど
子持ちで夫はドメスティックな仕事。
さすがにすぐにそんなことはできない。
はて、どうするか。
途方も無い挑戦が始まりそうです・・・。
美術史については、
幼少期にキリスト教の教義を教え込まれて来たぶん、
そのバックボーンがあるため半分外国人みたいなもので
日本よりも西洋の歴史の方が頭に入っているし
中学3年間は美術部、高校は美術選択、
世界史で大学受験したからまずまず詳しい方だと思う。
ただ、現代アートについては
ずっと鑑賞する側の視点しか持っていなかった。
アートを生み出す側になってみると
一面的な理解、表面的な理解しか
できていないことがよくわかった。
一般人からしたら、
美術館、ギャラリー、オークションハウス、アーティスト
などアート界のプレイヤーの仕組み
日本と海外の違いなどは普通は見えてこないから。
仕方ないけれども、結構衝撃です。
村上隆「芸術起業論」
山本穂津×田中靖浩「教養としてのお金とアート」は
これらを考える上で、なかなかに役立ちました。
また、今月初めにTBSの解放区という番組で
現代アートの現在地というテーマを取り上げていて。
様々なプレイヤーがそれぞれの観点からいろんなことをおっしゃっていて
本で読んだ知識と自分の実感とも色々と合わせて
全体像がようやく立体的にわかって来ました。
もう少し関連書籍や、自分の足でギャラリーやアートフェアに
出向くなどして情報を稼ぎつつ、
リサーチを深めていきたいと思います。
子育てとコロナで
思うように仕事ができなくて
ある意味じっくり自分の内側をみつめられた
からこそ、こういう深掘りをする作業ができて良かったのですが
登る山は高く、道のりは果てしないな。。。
目を転じて、自分の立ち位置を考えると。
フラワーを使ったアートは
これまでなまものであることもあり
セカンダリマーケットに流通しようがなく
アートとしては捉えられていないし
プレイヤーとしてのフラワーアーティストも
自分たちの価値をどこまで感じられているのだろうか・・・
ヨーロッパではフローリストは
アーティストとしてリスペクトされているけれど
特に日本では、花を仕事にする人の地位が低いのが悔しい。
でも、私は枯れない花を使っている。
私には何ができるのか?
昨年は、大型のフラワーアートを
美術団体からのオファーを受けて
協賛費を出して出品しましたが
多額の費用をかけて作品発表するより
個展やアートフェア出店をしたり
国内外に積極的に販売してくれる
コマーシャルギャラリーに
所属できる努力をする方が
いいと言うのはよくわかりました。
アーティストグループを作って
アートフェア出店もいいかな。
果てしない壮大な構想で
ガクガクブルブルしていますが
そんな視点で今後の
創作活動をしていきたいと思います!!
思えば、幼少期から
詩やアート、立体物の創作をしてきた。
花と組み合わせて
新たな地平を切り開けたらいいな。
もう少し探ってみたいと思います。
徐々に手を動かし実際に創作しながら
やっていくことになると思います。
これ書くの、めっちゃ勇気いりました。。
ただ、アーティストとして生きるというのは
全生涯をかけた歩みであり、人生100年時代。
焦りすぎず、ゆっくり急ごうと思います。
まずは健康に!子育てから得られる得難い経験を大事に。
そして!8月25日から28日までMINERVA2021という展覧会が
英国王立美術家協会(RVA)の本拠地である
ロンドン マル・ギャラリーズで行われます。
私個人としては、初の海外での作品展示となります。
ロンドン在住の方、ご友人知人のいらっしゃる方は
日本のアーティストの作品が多く展示されますし
ぜひご覧いただければ嬉しいです。
https://www.mallgalleries.org.uk/whats-on/exhibitions/minerva-2021
野村絵美子 アーティストサイトはこちら
野村絵美子
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