さっちゃんのセクシーカレー

3月は終わりそうなのにまだ肌寒い。2024年の春から私ももう高校生だ。まさか自分が高校に受かったなんて、信じ難い、とにかく良かったと思う反面、また憂鬱な学生生活が始まるなんて。そんな憂鬱な春に聞きたくなる名曲、「さっちゃんのセクシーカレー」。

靖子ちゃんを知りたての頃に聞いた曲。メロディーが覚えやすいし、靖子ちゃんの曲の中では比較的歌いやすい曲だと思う。
今まで歌詞にはあまり共感しなかったが高校生になり、唯一の親友と2年振りに会った際に、彼女の髪色が赤髪になっていたので、この曲に強く共感した。

成長しないでさっちゃん
茶髪にしないでさっちゃん
彼氏作らないでさっちゃん
僕の特別 僕の特別

彼女は勉強が苦手で、よく放課後居残りしていた。でも彼女は私よりも頭の良い高校に行き、髪を赤色に染めた。彼女が「成長」して、あの頃の彼女は居なくなってしまったと思うと、少し寂しくなった。

そりゃあ誰もがいつかは成長するし、心が成長しなくても体は老いていく。でも親しい人の成長は一味違って、以外であり悲しいものなのである。否定はしないし、止めもしないがとにかく悲しくなる。自分のエゴを相手に押付けてしまいそうになる。彼女という人間を、勝手に自分で作り頭の中に閉じ込め、いざ彼女が成長すると裏切られたように感じる。身勝手でどうしようもない私だ。

私は「さっちゃん」ではなく「僕」であることがとても切なく思える。私はいつも「僕」であり続け、彼女は「さっちゃん」であり続けるのだ。

実は彼女は私の友人の中で唯一靖子ちゃんを知っている子なのだが、それも相まって悲しくなった。彼女が教えてくれた靖子ちゃん。彼女に教えられなかったら巡り会えてなかっただろう。彼女は私の友人の中で唯一無二の存在であり、1番近い存在だったのだ。

私は彼女の幸運を願うし、これからも彼女を全力でサポートしたい。たとえ彼女があの頃の彼女じゃなくなっても。

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