【回文〆日記】 #13 長月の朝
猛暑が続く2023年夏。9月に入った今も日中の気温はしぶとく高いままだが、朝晩窓から吹き込む風は確実に涼しさを増している。
暑い季節は窓を開けて寝ているが、朝がた風が強いと、閉めているカーテンがそよいで寝床から空が見える。
今朝早く、カーテンの隙間から東の空が、半眠りのぼやけた目に強く訴えかけてきて、ふらふらと立ち上がりベランダに出て写真に撮った。寝起きの全身にひんやりした風をいきなり吹きつけられ、独特の秋のにおいに、完全にやられた。
刻々と変化する朝の空があまりにも鮮やかで、ちょっとこわいくらいだった。私たちは常に、ありえないほど不思議な、でっけーすげーもんの下で暮らしているんだった、と思い出した。大小の差こそあれ、生きているとそれぞれ何らかのダメージを受けるが、地球をまるっと、このでっけーすげーもんが包んでいるんだから、ひとりでにダメージの修復は行われるんだろうな.。知らないうちに。
なんとなく、そう思った。
夜明け、美しいし、晩夏、芳しいし。苦痛、ケアよ。
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