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【回文〆日記】 #27 お肉の祭典


折り込みチラシを見ていたら

目に飛び込んできた
「お肉の祭典」
という文句。

スーパーのチラシ界では
同じジャンルの商品を特集して
売り出す際

いちご「まつり」
鮮魚「大市」
などの表現を
よく使っている印象だけど

「祭典」は
あまり見たことが
なかった。

4年に1度しかないという「祭典」。
その規模は、はかり知れない。


その言葉の
重厚感・特別感は
うるう年の2月末に
ふさわしい気がした。

いつもは行かない
スーパーだけど
「祭典」が気になり
行ってみることにした。

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久々に訪れた
スーパーN。

売り場の配置は一般的。

果物
野菜

と壁沿いに進み

ついに肉コーナーへと
たどりついた。

おお ここが
「祭典」の現場か。

ひととおり確認。

え?
これが「祭典」?
ほんとに?

残念ながら
お祭り感は ほぼなかった。


ほんとうに通常モード。
なんの表示もない。

もちろん
いくら「祭典」だからって

背もたれの高い
ビロード張りの玉座に
細かくサシが入った
すき焼き用の肉が
うやうやしく
置かれているとか

かみしもをつけた
精肉担当者が
さんぼうに載せた
厚切りステーキ肉を
高々とささげ持ち
バックヤードから
にじり出てくるとか

そこまでのことを
期待していた
わけではない。

ただ
「お肉の祭典」と書かれた
POPくらいは
あってもいいのに と思った。

もっとも
複数店舗共通のチラシだから
ほかの店が「祭典」だった
可能性はある。

肝心のお値段だが

私は
牛肉をそれほど好まず
相場を知らないため
どのくらいお得なのかは
よくわからなかった。

もしかしたら
「祭典」感のある
特価だったのかもしれない。

豚と鶏に関しては
普通だった。

結局「祭典」的な空気は
味わえなかったけど

まあいい。

「お肉の祭典」という
言葉から広がる
イマジネーションを
楽しめたので。

チラシ担当の方の
ワードチョイスを
たたえたい。


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良い!「祭典」て!異才よ!

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