春の憂鬱
けだるい鮮やかさが
冷たい部屋を通り抜ける
死を望みながら常に散漫と泳ぐ鯨
迷子になって…
食べ物が無くなって…
愚かな専門家は自死の可能性を論じない
人間だけが自殺するなどとは何という思い上がりか!
突然!
パッと道路に飛び出す獣達!
彼らは道を渡ろうとしたのではなく
自らの道を止めたのだ
見よ!
死に損なった無様な姿!
死のうにも死にきれずヨタヨタと引き返す
道が延びてしまった…
可能性の先に何がある?
延長線上に何がある?
道を止めねば永遠に無意味な生を苦しみながら歩くだけ
早く
終わらせてしまおう
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