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ロキタンスキー症候群に生まれて②

子宮欠損の話の続き。HIV陰性ではありましたが、特に他日常生活で何か問題があるわけではないのがこの病。普段はね。人によっては膣も全欠損されている方もいるので性行為自体が困難な方もいます。造膣手術をうける選択も。

同じ病気ではなくとも、やはり子どもが産めない身体の方は経験するでしょう。男性と付き合うたびにこの病のことを説明する必要があるのと、子どもはやっぱり欲しい人が多い。結婚もこれが原因で2回破談しました。付き合っているうちは大丈夫なんですけれどね、結婚が現実味を帯びてくるとやっぱり子どもが欲しい、あとは、俺はいいけど、親がうるさいとかとか。

そういうの繰り返しているともう面倒になっちゃったり、やっぱりどこかで諦観のような想いはあった気がします。

20歳すぎて体を壊した時大学病院で全身の精密検査をして、改めてこの症例が珍しかったんでしょう。インターンの学生達に一緒に診察させてもらえないかと言われたこともある。

もう、私あまり執着なくて『はーいどーぞー』なんか役に立つならどーぞーな冷めた感じでした。しかし、今思えば、この病で混乱している人もたくさんいるし、本人だけじゃなくて、自分の親や、もちろん今まで付き合ってきた人たちも悩んだだろうと思う。そこまで若い時は思うに至らなかったですね。

自分のことしか見えてなかったのだと思う。今だから話せる。

当時の女性のパートナーが私に言ったのは、卵巣はあるんだから排卵してるんでしょ?ということはだよ、、、気分の波とかあるでしょ。それ生理の周期とか関係ないの?と。考えたことなかった。でも確かに性欲が無性にます時とか、気分の波とかないわけじゃないし、女性ホルモンは動いているから、きっとあるのだろう。

そう、この病気卵巣は正常に動く。ということは、誰かの子宮を借りられれば子どもが産める。

残念ながら日本では認められていないのだけれど。欧米での前例は、ある。猿の子宮でなんて実験もあったみたい。このご時世できないことないかも知れないね苦笑 現在は慶應大学が率先して研究をされているはず。今は養子縁組などもあるけれど、ロキタンスキーの人が実際に子どもを授かるには1000万以上はかかると言われているので、まだまだ、ハードルは高い。

ロキタンスキーだけではなく、不妊治療にも言えること。高額だし、何よりも長期戦。そして一人だけではなく、夫を交えての戦いになるから、筆舌できない苦労がある。

この身体を恨んだことは一度もない。ただ、たくさん傷ついてきたことは否めない。そこで心理的トラウマもたくさん負ってきた。ちょっとカウンセリングしただけでは取れないようなもの。

自分で心理療法を学び、自分を知り、トラウマも乗り越えてきた。むしろ、中性的になったことで、男っぽいことも女性らしいこともむしろ2倍楽しめてきた感じもある。

稀な身体だと思うので、もしも、一人で悩んでいる人がいたら、私の元に来て欲しいと思う。吐き出すだけでも楽になる。そして、吐き出すだけでなく、乗り越えて自分らしく生きていけるようにサポートします。

この話には数年後続きがあるんですよ。また、タイミングが来たら書こうと思います。


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