Puff Pastry とPie Crustの違い

ビーフウェリントンが食べたいと思ってレシピを探していたら、材料にPuff Pastry sheetとPie Crust sheetがどちらも出てきた。なんだ、どっちも一緒じゃないのか?と思って調べてみたところ、どうやら製造工程に違いがあるとのこと。

材料は一緒

Puff Pastry sheetとPie Crust sheet、いずれも原材料は同じ。小麦粉、バター、そして水だけだ。

焼き上がりは?

ちなみに、製造工程が違うだけで、材料が同じでも出来上がりの見た目、食感は全く異なる。例えば、Puff Pastry とPie Crustの2つの記事をただ正方形に切って焼いてみるとしよう。すると、Puff Pastry sheetは文字通り、空気を多分に含んだエアリーでサクサクな生地に。
一方、Pie Crust sheetの方はサクサクしてはいるものの、平べったいままだ。
日本の冷凍パイシートはどうだろう。私の記憶する限り、日本の冷凍パイシートは空気を含んで膨らんだ。いわゆるPuff Pastry sheetの仕様のような気がする。

違いは製造工程にあり

Puff Pastry sheetの作られ方

Puff Pastry sheetは、バターの塊で生地を覆っていき、何度も何度も伸ばしては重ね、伸ばしては重ねて作っていく。バターがさながら薄〜いレイヤーになって重ねられていくので、バターを境界として生地と生地の間に隙間が生まれ、焼き上がる時には空気を含んでサクサクパリパリになるのだ(小麦の生地に油をつけると生地同士がくっつかないのは、マレーシアなどのロティを作ったことのある人なら分かるだろう)。ウン、日本の冷凍パイシート。

この生地は、ビーフウェリントンやベイクド・ブリーなどを作るときに適している。生地を自分で作るのは死ぬほど手間がかかるのでよっぽどでない限り、店で買うのが良いものであろう。

Pie Crustの作られ方

一方Pie Crust sheetは、バター、あるいはショートニングを小麦粉に投入して、バターが細かく細かくなるまで混ぜる製法を取る。普通、パンケーキなど、生地にバターを入れる場合はよく混ざるようバターを溶かして入れるものだが、Pie Crustは独特のサクサク感を出すため、バターは冷たい状態で、混ぜる水もできるだけ冷たい状態で混ぜられる。こうして小さい塊として生地に残ったバターが、焼き上がり時にポロポロとした独特の食感を形成するのだ。
Puff Pastry sheetよりも分厚く、頑丈にできるので、文字通りパイのフィリングを入れるものとして使われる。

こうして違いを見てみると日本の冷凍パイシートはそこまで脆くない(冷凍パイシートでパイを作った覚えがある)。この2つの中間くらいという感じなのだろうか。

私が見たビーフウェリントンのレシピはどうやらファンシーなものだったようだ。Puff Pastry sheetだけで作るレシピを探そうかな…

参考


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