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過去と未来が重なる時、太陽は何よりも今日燦々と輝く〜石原夏織 ファンクラブイベント「UNITY」vol.01昼 感想〜

石原夏織、初のFCイベント昼を見た。

【セットリスト】
1. fragile / Every Little Thing〈カバー〉
2. lull ~そして僕らは~ / Ray〈カバー〉
3. Sunny Ray Beam!!
4. SUMMER DROP
5. 夢想的クロニクル(TV)
6. Remember Heart, Remember Love
7. Cherish

とても、とても眩しい君がステージと僕らの人生を照らしていた。誰よりも1番強く堂々としていた。

強さ。強さとは何だろうか?色々な解釈がある。僕が一つ思い浮かぶのは…その人(自身が関わってきた無数の人々を巻き込みながら)の過去と未来を今日現在に結ぶようなアクションを見られた時、そこに強大な力を感じる。過去を受け止め未来に進もうとする時、人となりを強く感じるのである。石原夏織さんを長い間見ていると、そう言う生き方をしてきた人だといつも思う。

1週間天気予報と何度もにらめっこを繰り返し、今回ばかりはダメかもしれない…と思ったが。蓋を開けてみれば突き抜けるような青空が広がっていた。太陽が僕らを照らしながら光の矢を放つ。今日もまたいい日になりそうな予感がした。

物販の為早めに会場に到着した。東京駅からまだ1時間近くある場所に石原夏織さんは降り立った。秋葉原で乗り換え、つくばエクスプレスに揺られながら目指す。駅前こそ少し栄えているが基本的には郊外と呼んだ方が良い土地である。容赦なく僕らを焦がす太陽を背に受けながら異国に来たような印象を受けた。暑い。だがしかし雨に濡れるよりは良い。太陽の女神=石原夏織は今日も天気を操る。

お目当てのグッズを購入後、久々に知人と会う。コロナ禍もあったし何度もすれ違いながら今日やっと再開を果たせた。しばらくすると前回のライブでお会いした方とすれ違う。気さくに声をかけて頂けたことに感謝していると、いつものメンツが到着。少しだけ会場から離れたコンビニにアイスを買いに行く。

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すごく夏、夏を感じるシーンであった。こうやって同じものが好きな人と会えるのがいまだにすごく嬉しい。自分に会ってくれる、声をかけてくれる人がいるのが嬉しい。もう長いこと現場に来ていない人も知っている。人なんてそんなものだと思うし、それぞれの生活もある。そう言う中で未だに会える人がいることを嬉しく思う。

オタクが何気なく口から溢したセリフ

「sunny ray beamやるかもしれませんね…?」

…妄想も大概にしろと正直思った。失礼。事前にファンからカバーして欲しい楽曲を募っていたのは知っているし勿論投票もした。しかしそんな奇跡は起こらないだろうと心の中でもう1人の自分が囁いた。

遠い過去に想いを馳せればキリがないことを知っている。だから諦めたこともある。ゆいかおりはもう終わった。もう聞けないと諦めた曲もある。それより何よりあの日1人きりになった彼女がソロデビューを叶えて初のファンクラブイベントまでたどり着いたという事実、それを今日は見られたらいいだけであった。感慨深いのである。それ以上を望まなかった。

僕らの様々な感情を乗せながら井尻晏菜さんが司会を進める。以前もイベントで見たが隠しきれない関西弁とユーモアを交えながら、石原夏織のファンであることを観客にしっかり伝えていく姿勢に僕は好感を持っている。

イベントは石原夏織さんの半生を年表を眺めながら振り返る所から始まった。その中には当然ゆいかおりがいる。貴重なオフショットやプライベートな写真が公開されていく。改めて今日もまた君と会えたことを、今この時間軸に君がいることを感じる。当たり前は当たり前のようでいて当たり前ではない。何度でもそれを感じる。筋トレを兼ねたゲームコーナーでは相変わらず無茶苦茶な君の個性が光った。コントローラを逆に持っていることに誰も気づかない。またうっかり…そんな一幕が心を暖かくする。FCイベならなんでも許される。

カバー曲コーナーに移る。1曲目、ELTの“fragile”が流れる。少しばかり懐かしい記憶や音を抱きしめながら受け入れていく彼女の声がゆっくりと胸み染み渡る。正直なことを言えば、この1曲を聞けただけで満腹になった。石原夏織さんの歌声には歌謡的なマインドが流れている。その背景には彼女の親世代が通過してきた時代や愛、想いが写る。

続いて披露されたのは“lull ~そして僕らは~”、声優としての彼女を語る上で欠かせない名作【凪のあすから】のOPテーマである。同じく必修科目として挙げられる【あの夏で待ってる】OPである“sign”も以前には披露されているが、やはり待望されていたカバーであった。背中に感じる汗を一瞬で乾かすような爽やかな風が流れた。前の席の知り合いは思わずガッツポーズをキメた。僕も涙を流しながら天を仰ぐ。綺麗な歌声だった。

幸せな時間が途切れずに続いていく。もはやこれ以上何を求めれば?…いやまさか、そんなことあり得るはずがないと思った。止まっていた時間が動き出した音がした。

何度も聞いたイントロが会場に響き渡る。空を指刺すようなL字のサインを僕らは送る。本当に本当この時が来るとは思わなかった。

“Sunny Ray Beam!!”

様々な理由、環境の中で歌えなくなってしまったがここに不死鳥のごとく復活を遂げた。当時と何も変わらない。しかしあの頃より何倍も輝きながら我々にエールを向ける石原夏織さんが眩しい。世界一眩しい。僕は被っていた帽子を床に叩きつけた(ごめんなさい)。嬉しすぎて意味不明な行動を取る。ずっとこの時を待っていた。

本当はもっとソロデビュー当初に披露されていも良かったはずである。ゆいかおりという光をもっと簡単に僕らに見せておけば安易なゴールに最短ルートで辿り着くことができた。それで終わることもできた。しかしそういう道を辿らなかった。彼女は彼女自身の光を、目の前のファンやその先の景色をまっすぐに受け止めてきた人である。だからこそ過去の栄光を引き出しの奥から出すような行為、言動には注意してきた。

意識が少しずつ変わってきたのはここ数年?、昔の話をしてくれることが増えてきた。別に隠してきたわけではないが、自分が歩んできた道のりを振り返りながら、思い出と向き合いながらそれを欲しているファンに素直に提供してくれるようになった。それって簡単ではなくて非常に難しいことである。

あの頃僕らが見上げた太陽と、今日もまたここに登る太陽が重なったような気がした。だから眩しくてたまらない。この光を何年待った?止まっていたはずの時間が動き出す。未来がやって来る。本当に嬉しかった。

最高の拍手が響き渡る。このイベントの終わりへと駆け出す君こそが光の矢のように見えた。未来を見つめる。いつもの君が、いつもよりもっと素敵に見える。明日がオープンになっていく。

夜公演を見ると終電に間に合わない。僕はダッシュで駅に向かう。きっと夜はあの曲や、あの曲をやるだろう。それらを聞けないことが悔しい…と言う感情はどこかに消えていく。(sunny ray beamを夜もやったらしい。夜だけ来る人もいるし…こう言う気遣いに彼女の人となりを感じる)とにかく今日この瞬間に間に合ったことを嬉しく思った。これ以上はもう食べられない、そういう満足感に満たされた。

新しいファンには少々追いつかない場面もあったかもしれない。どうしても昔から応援してるファン寄りの内容になってしまう。今後は過去曲を披露しなくても、もっともっと充実した内容が求められていく。その時もっともっとたくさんの人が彼女を受け止めてくれたら嬉しい。もっともっとファンを増やしたい。おそらくそこに彼女やスタッフたちも全力で応えていくだろう。それこそが今日をまた良い思い出に変えていくことになる。何度でも今日を刻みつけながら未来に向かおう。

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過去と未来を今に繋ぐ者、それを石原夏織と呼ぶことに決めた。君は今誰よりも強い。何にも負けないのである。

以上、新幹線の中で酒を飲みながら書いた後に最低限の見直しだけした文章でした。そんな感じで寝ます。今日はありがとうございました!

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