城崎にて

2019年 12月 28日

兵庫県を縦断し、はまかぜ89号は城崎温泉へと向かう。
はまかぜ89号は一週間分の食費だが、車窓から眺める日本の山間風景にしきりに感動しているヒョットを見てるとプライスレスだ。中田英寿ばりに首を降り一つたりとも逃さんぞとばかりに景色を目に映している。

山あいから時々顔をのぞかせる田舎の民家たちは何を生業にしてるんだろう。明らかに違う時間が流れている。

城崎温泉駅ではICカードが使えないそうだ。
大阪の入場履歴は行き場を失った。拾ってもらえないオチのように。

学生の頃の記憶を引き出してみると、志賀直哉の城崎にてはずっと蜂の死体がどうこういってた文だったような気がする。往復二週間分の食費かかってんだからもっと蜂以外のこと書けよって感じだ。やっぱボンボンはちがう。

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