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印刷とか入稿データのつくりかたとか

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記事一覧

イラレとインデザいったりきたり

『つくるデザイン 基礎・レイアウト・かたち・文字・色・実践』のDTP手法についての解説です。 わたしは、InDesignでレイアウトしながら原稿を書く、という方法で本をつくっています。ページ配分なども自分で決められる(権限がある)からできることで、商業誌のDTPではあまり一般的なやりかたではないだろうと思います。何か規定があるときは、それに従ってください。 ただ、同人誌はひとりでつくることも多いと思いますので、参考になることがあるかもしれません。 Illustratorと

『きほんのインデザ』

自分が書いた本に用があって、最初から通しで読み返していました。おかげで書いたことを思い出したので、内容をここにざっくり書いておきます。 本のタイトルは『きほんのインデザ』です。 何かを書いたりまとめたりするひとにはわかるかもしれないんですが、執筆中は巫女みたいに何かが憑依したような状態になって、終わるとすっかり忘れてしまうことがあります。ここに書いておいた、というのはかろうじて覚えているので、自分の本を読み返すことは多々あります。過去の自分に感謝することもたびたびです。

緑陽社さん見学会

ご縁ありまして、先日緑陽社さんの工場見学会に行ってきました。 我々には同人誌印刷でおなじみの印刷所さんなんですが、一般の商業印刷も取り扱ってます。 社長さんが晴海時代からイベントにサークル参加(企業のとこじゃなくって個人で)しているそうで、同人者の気持ちをよくわかってくれる印刷所です。 子供の頃に行った社会科見学みたいなのを予想していたら、印刷好きを相手にしたガチの勉強会でした。 印刷の基礎から説明してくださるんですが、少しでもかじってないと何いってるのかわかんないと思う

リソグラフ機探訪

イベント「紙me」の打ち合わせ行ってきました。 中野活版さんにて。 https://www.kamime.net/me-vol-3 「紙me vol.3」のメインビジュアルをリソグラフ機でいろんな紙に印刷したテスト校。今回は「栞」がテーマで、それにまつわる紙チョイスにしたいそうです。 紙meに、理想科学工業さんが最新のリソグラフ機とオルフィス機持ってきてくださるということで(持ってくるっつったってどっちもでかいよ、と思うんですけど、理想さんそのへんのフットワークが軽す

再録本『diablogue.』 紙とインキのはなし

ブログ「diablogue.」を再録した同人誌つくりました。フルカラーカバー付き、文庫サイズです。もうエキサイトのほうは更新しないので、そのうちアカウントごと消そうかなと思っています。 アリスブックスさんで通販してます。アリスブックスさんのところは、アカウントつくらなくても購入できます。これ以上アカウント増やしたくない、という場合に便利です。 https://alice-books.com/item/show/2755-28 表紙はキュリアスに銀インキ。キュリアスは

再録本『diablogue.』 構成とInDesignのはなし

ブログの写真はこんな感じでまとめて保存してあったんですが、テキストどうやって吸い出そうかと。いろいろやってみたんですが、ブログに付随してたPDF作成サービスは、数ヶ月分吸い出したら容量オーバーしたのであきらめて、写真が映えるものだけに限ってピックアップして、ちまちまとコピペで移植しました。コピペ先はリフロー処理にしたInDesignファイル。ここにとりあえず記事を流し込んでいきます。 とりあえずざーっと流し込んだら、300ページ超える感じだったので、そこからさらに100

再録本『diablogue.』 InDesignとカバーのはなし

InDesignに「紙色スウォッチ」というのがありまして、デフォルトは白なんですが、色変えられて、紙の色をシミュレーションできるという。 いつ使うんだ、と思ってたんですが、今回、役に立ちました。紙の色にちょっと黄みがあるのを知っていたので、それに印刷したら2色だけどなんとなくフルカラーぽい色の幅がでないかな、ということを狙っていたのですが、紙色スウォッチ使ってシミュレーションしてみたら、あ、いけるわ、と。普段だとクリーム色のベタ塗りを乗算で重ねたりして様子をみたりするん

『チノ語録 完全版』ができるまで

去年つくった、漫画家・幸宮チノ先生のツイートをまとめた『チノ語録 完全版』ですが、この作業で得た記録もの同人誌制作ノウハウも大きかったので、まとめてみます。 なにはともあれサイズを決める 『チノ語録』は文庫本サイズ・本文1色刷り・フルカラーカバーという仕様です。こういう仕様は、わりとやりたがるひとが多いとみえて、印刷所にセットメニューが用意されていることもあるので、意外とつくりやすいかもしれないです(オフセットでふつうにやろうとすると、カバーがあるので印刷代はそれなりにか

活版印刷とその原稿のヒント

重ねて揃えると小口の金がつながって金塊みたい。 紙meさんのこだわりカード企画でオーダーしたカードです。 「天金加工」という技術で、小口に箔が転写されています。加工は聖書製本の星共社さん。 小口を磨いてから箔を転写するそうで、完全な長方形とはならず、辺にわずかな丸みが加わっているのも味わいがあります。 印刷はまんまるさんによる活版印刷です。線がまんべんなくごちゃごちゃしているので、間にゴミつまって大変だったんじゃないかなあと(小さな活版印刷機扱ってみるとなんかわかる)。