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流通の考察。発酵は微生物のエネルギー獲得方法だ。

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コミュニケーションをし続ける存在が人間なのだ。
ここで「私という中心がある」ことを前提とする西洋的な近代哲学が解体されることになる。
「私」が自由意志によって誰かとコミュニケーションしようとする、という前提は、「コミュニケーションの環を途切れさせないために、私がいる」という風に、丸っと転倒させられる。
人間がコミュニケーションを道具として使っているのではなく、コミュニケーションに人間が道具として「使われている」。主体は「文化圏」であり、そこに「コミュニケーションの環」を発生させるために人間たちが右へ左へとグルグル動かされているのだ。
このコミュニケーションが「優しさ」と「気前の良さ」によって回れば、そこには平和と秩序が生み出される。反対に「憎しみ」と「ずる賢さ」によって回れば、そこには争いと混沌が生み出される。世界はコミュニケーションがどのエネルギーによって回るかによってその様相を変えるのだ。
※文化人類学者:マリノフスキーはニューギニア島東部の「クラ」という交換文化を研究した。

そして発酵の話になる。
人間と微生物ということなる生物が地球における物質循環という巨大なマーケットで「取引」をする。乳酸菌はそこで乳酸を生産する。そしてその結果が「ヨーグルト」という発酵食品として結実する。
そして微生物はそれを贈り物だと思っていない。一生懸命に自分の命を全うしようと頑張る中で、たまたま人間の役に立ってしまっただけだ。

参考文献:【発酵文化人類学】小倉ヒラク 木楽舎 2017


山形県でnokatachiという食のアトリエを主宰しています。 noteでは「食の流通」を文献から探り記録しています。 文化的背景から「食べる」の構成要素を見直していくと、自分以外の視点を経て、まだ出会った事の無い美味しい像が浮かび上がる。