呟きもしなかった事たちへ_No.27(2021年9月号)

※コンセプトは創刊号をご確認ください。ぼーっとする文章が続きます。バックナンバーはこちら索引もあります。

イヤカフをしていると、たまに風が吹いた際にひゅうひゅうと耳元で音が鳴る。風が吹いている事が「見える化」ならぬ「聞こえる化」されていて何となく気分が良い。

今月も、呟きもしなかった事たちへ。

部室

「トイレ行こう、ってなんか麻雀の技っぽいよね」
「あー…ロン!トイレイコーのみ、1000点、みたいな感じ?」
「そうそう」

高校時代の部室で話し合われた雑談なのだが、誰と誰の会話だったか。一人は会長だった気がするんだけど、もう一人が思い出せない。トイレに行こうかなと思うと不意に思い出す事があるが、その度に「誰と誰の会話だったっけ?」と思う。

野球

知人の草野球チームの応援に行った。知人がホームランを打った。

草野球であろうと、点差を追いついたりするわけでもなかろうと、やっぱりホームランは感動する。何かは分からないが、ただ白い球が飛んでいるだけなのに、あの白球の軌跡には確かな魅力がある。完璧な夏の日。

ところでこの草野球チーム、元々は近くの居酒屋店主が始めたチームなのだけど、「久々に野球やりたいなぁ」と言う知人…高校の後輩とか、20代の頃飲んでいた店で仲良くなったスタッフとか…をこの居酒屋に呼び出して店主と話させチームに入れるという事が続いていて、もう3人目になった。過去のつながりが今のつながりを生んでいる。不思議な縁で白球が転がる。

赤だし

数か月に一度くらいのペースでダイソーに行くのだが、その度に、永谷園の赤だし味噌汁インスタント4袋100円を買う。要は数か月に二度程度楽しみたくなる味だ。(夫婦なので1回で2袋使う)

赤だし味噌汁が好きなら豆味噌を買えばいいだけの話なのだが、豆味噌を冷蔵庫に入れておきたいと言う程ではない。「積極的に食べようとは思わないけど、たまに食べると美味しいんだねぇ」感、相当馴染みのない異国料理クラスである。

ダイソーにいるという楽しさから余計なお菓子などと一緒に「お、これもこれも♪」と思いながらかごに入れ、「しかしこいつとはどういう距離感なんだろうな」と思いながら会計をする事になる。

ペプシブルー

ペプシブルーがアメリカで5月に復活していたらしい。

back to 2002とあるが、日本では2002年から2004年まで売られていたので19~17年前の話だ。当時、馬鹿みたいに飲んでいた。

ラベルをはがすと完全に「ブルーレットおくだけ」的な洗剤の入ったペットボトルになるので、その状態で電車内で飲むと大抵近くの人にビビられる。一度おばさんに声をかけられた。

その他、この飲料には色々思い出があるが、Twitterやnoteに語るトーンにするのが難しい。多分僕はいまだに、17年も経っても、この思い出を消化しきれていない。体に有害な着色料が使われているというのは確かデマだったはずだが、何らかメンタルには有害だったのかもしれない。

餃子

「餃子の雪松」が近所に出来たので買って作ってみた。なるほど確かに美味しい。36個1000円は、コスパ最強と謳われる味の素の冷凍餃子の1.5倍近い値段だが、悪くないと感じた。感想としては「白菜多目でアッサリしててパクパク食べれるけど、にんにくも効いているので満足感があるし酒に合う」だった。初見の感想としてはタネの話をしている。

ところで雪松の餃子はタレが多い。多人数でとか、複数回に分けてとかを想定しているのだろう。この余ったタレで味の素の冷凍餃子を食べればまぁ実力差も分かろうというものだ。早速試してみた。

味の素の方が肉が多かったりして確かにタネは別物なのだが、タネに関してはどちらも美味しい。ジャンル違いであって、どちらがよいという話ではないだろう。しかし皮になると雪松が圧倒的勝利であった。値段に加え作る手間もかかるのだからそうあって欲しいのだが、差は確かにここか!という実感があった。ははぁ、餃子は確かに「主食」なのだな。皮、大事。初見の感想とは違う点が際立った結果になった。

こういうの、ちゃんと意識できるうちに比較しないと気づかないので、比較できてよかった。

近眼

銭湯やホテルの大浴場が好きなのは、自分がド近眼だからというのはあるかもしれないと最近ふと気づいた。余計なものを見ないですんでいる。サウナのある男子大浴場の風景なんて、見ないで済むならその方が良いシーンも多いのだけれど、眼鏡を外して大浴場に行く僕は「その方が良い」の世界にいる。

見えないものは、居ない。

先日のメモの逆なのかもしれない。堅牢な城に時に光を入れるのではなく、普段は周りをよく見ていながら時に眼鏡を外す事。あるいは、思慮深いキャラのようで抜けている所がある事。それが神が与える「愛されの文法」に次ぐ、人が天使となる技法なのかもしれない。神の庭を作ろうとした大場ななが星見純那に入れ込むのも分かる(星見も大場も結局は「愛されの文法」を持つ愛城華恋に勝てないのだけど)。

ストレス

同僚が自分の席にやってきて、「ストレスを低減するGABA」のチョコレートをくれた。「やめてくださいよ今の部署がストレスみたいじゃないですか」と言ったら「そうでしょ?」と笑って返された。近くには部長がいた。シャレにならない。在宅が中心なのをいいことにそそくさと家に持ち帰った。

どう考えても、パッケージに「ストレスを低減する」と書いてあるチョコレートをデスクに置いて仕事をすべきではないように思う。が、あれはオフィス需要を狙っているものらしい。せめて詰め替え容器が欲しい。

筋トレ72

メギド72の大幻獣討伐が大変だ。

何が大変って、オート周回が出来ない大幻獣が多い事だ。それなりに戦闘に頭を使うゲームで、そこが魅力ではあるのだが、周回ではそれなりに時間を取られる。嫁はツイステを起動させて何やら画面を放置していることがよく有るが、メギドではそうもいかない(事が多い)。

面白いがこの半端な時間をどうするかと悩んだ末、筋トレをする事にした。プランクをやるのにちょうどいい時間だし、メギドの操作はプランクをしながらくらいでも何とかレベルでちょうどいいのだが、大幻獣狩りはより大変になった。「頼む!マジで!もう死んでくれ!」と毎日ベイグランドに思う。

そのうち「ベイグランドを倒し続けた事で得た腹筋」とか言い出すのだろうか。ハックかよ。

31(#大浦と31日間)

7月31日から8月30日まで、サーティーワンを31日連続で食べ続けた。1か月毎日食べても飽きないよう31種類あると言われるが、ではその思いにちゃんと答えてみようという話である。経過は下のツイートからスレッドで全て見れる。

結局のところ、毎日アイスを食べるというよりは毎日ちゃんと家を出て近所のサーティーワンまで往復3.5キロの散歩をすることが目的だったし、その甲斐あって(散歩できない日はあれど)体重は落ちた。それと同時に、ちゃんとサーティーワンを1か月食べ切るという事で大分サーティーワンに対する解像度が上がった。

一番印象と違ったのは、サーティーワンは「濃さが結構違う」事だ。ハーゲンダッツは全て味が「濃い」のレベルにあるに対して、サーティーワンは例えばチョコ系でも濃厚さが割と違うし、フルーツ系もクリーム感に結構幅がある。なので、ちゃんと区別が出来ていれば、シチュエーションに合わせる事が出来る。慣れてくると、何を食べるかを当日の天気やテンションで選ぶ事が可能になってくる。これは面白い。ぼんやりとデート中に「たまにはアイスでも」と思って食べていた時は何も分かってなかった。

それと、31種類もあると、SNSとの相性がいい。単に絵が映えそうということではなく、アイスとしてだけでなくコミュニケーションや発信としての選択も可能になる。TLで他の人がサーティーワンではないアイスを食べていた時に同じ味のサーティワンを食べてTLに載せたり、大浦るかこさんが「狂気山脈」の配信出演だった日に「ドリームクライマー」を食べたり、そういう事の出来る「幅」が31種類という多様さにはある。サーティーワン力(ちから)を身に付けると色々出来る。

付随する事として、マイナーなフレーバーの事も理解できたので、安心して紹介できるようになったし、「サーティーワンに来たからには」で選ばれるフレーバー以外を食べてもいいんだという(当たり前の)ことを会得した。案外これが出来ていない人は多いと思う。「普通のチョコレートでもよかったのに、サーティーワンに来たからにはとロッキーロードを選んでしまう」、そういう気持ちに終止符が打てた。

いわゆるゲームで言う「実績」としても「サーティーワンで31種類毎日食べ比べた」というキャッチ―なネタも出来た。それでも体重も落ちたし、良いチャレンジをした夏だっただろう。元来これは #大浦と31日間  というタグの通り大浦るかこさんの裏ラジ用のネタで思いついた事だったのだが、そのまま勢いで実行できてよかった。改めて大浦るかこさん及び裏ラジへの感謝を述べたい。良い夏でした、ありがとうございました。

それはそれとして、なにも31日連続でアイスを食べる事はないのであった。途中から中毒的になるかなと思ったがそんな事も無く、8月30日で本企画は終わり、8月31日にすっぱりやめた。散歩は続けたい。

↑クリエイターと言われるのこっぱずかしいですが、サポートを頂けるのは一つの夢でもあります。