呟きもしなかった事たちへ_No.39(2022年9月号)

※コンセプトは創刊号をご確認ください。ぼーっとする文章が続きます。バックナンバーはこちら索引もあります。

プロの料理人にせよ、家庭で料理をする人にせよ、菜箸でフライパンや鍋の中をいじった後「カンカン」っとフライパンや鍋のふちを叩く事があるが、あれはただの手癖で、別に油などがちゃんと切れたりはしていない。

今月も、呟きもしなかった事たちへ。

空調

東京駅地下の黒塀横丁という飲食街にもんじゃ焼き屋が出来た。1Fからもんじゃ屋に近い階段を降りようとするともう匂いが良い。しかしこれでは他の店は困ろうし、そういえばそばにうなぎ屋があるはずで、こうも匂いが来てしまうと可哀そうだと心配していたが、もんじゃ屋を過ぎてうなぎ屋の角に行ったところでピタリと匂いが止まった。扉も無いのに、完全に匂いは遮断されている。

そうか、空調でバリアを作っているのか。そういえば昔JTがこういう分煙システムを作ったが、こんなにも効果があるのかと驚く。JTのシステムは嫌煙家に大変不評だった気がするが、当時開発されたものがもしもこういう形で活かされているなら、良い事だと思う。あなたの夢がどこかで生きていたよ。

お盆

Vtuberについて色々書こうかなと思い、どうせならと前回のように大浦るかこさんを通じて書く事も出来ようか、等と色々弄っていたのだけれど、最終的にあれこれ考えて至ったテーマが

「長くやっていて欲しい。生きていてくれればいい」

という言葉に尽きる事が分かったのでやめた(いや、前回もこの結論ではあったのだけれど、むしろだからこそ二度やる事でもないというか…)。生きている人に対しては結局これに尽きるし、それは12年前にも書いた。

と、過去記事を引っ張り出して来たら、その記事で引用していたアイマスの記事が削除されていた。あぁそう、こういう事よ。骨も残らんってやつだ。生きていなくてもせめて、何かが残って、そこから何かがあればいいのだけれど。上の記事の発端となった友人の墓参りには今年も同窓生達で連れ立って行って、結局同窓たちと会えて楽しかった。そういう事でいい。ちなみにどうもこのエントリはアイマスに縁があるけれど、墓参りで数年ぶりに会った友人に現況を聞いたところ、6年続けてランカーにまでなるほどハマったモバマスがサービス終了を告げられて泣いたと言っていた。

人に限らず、コンテンツもそうなのだけれど、長くやってほしい。生きているという夢が出来るだけ覚めないでほしい。その夢の中で何か残れば、それは1000年生き残るかもしれないのでね(それを月ノ美兎さんが歌う事でこの話は終わり。)

終わり、と思ったけど、一応発端となったVtuberについて何を書こうとしていたかのメモの一部だけは残しておこう。

配信は純粋な映像作品ではまったくないが、切り抜きは完全に動画作品であるというのは、不思議な文化だとは思う。結局、youtubeが推奨している通り、あれは本編を見て欲しいというツールで、つまるところそれは「これで終わりでは、全てではないのだ」という導線のはずだ。「これで終わりでは、全てではないのだ」という事を示すための、それでいて何らかの方向性を決めて編集する行為。

ピカソの彫刻の作り方。切り抜きは何をassembleし、何にindicateされているのか。その方向性に、「これで終わりでは、全てではない」という言い逃れに「本質」はあるのか。「写真のアルバムはその人そのものではない事を分かっていて写真集を編纂する行為」だから、本質も意味もあるはずなのだけれど。

Youtubeはライブに対してアーカイブという表現が使われる事。線を描く事と描かれた線とそのcut off(この辺はゲルハルト・リヒターに引っ張られ過ぎだが、それでもいいか)。それでも、あるいは…最悪な事に、「引退したVの切り抜き」は目を引かない事。あらためて、「これで終わりでは、全てではない」事。生きているという事実が、切り抜かれた「語り」に、切り抜くという「語り」に、それぞれ意味を付与する事…切り抜きはポートレートではなく、ナマモノであるという事?

ぐる

土佐の方言で「ぐる」は「一緒に」という意味です。

「ぐる煮」という料理の説明で唐突にこういう文章が飛び込んできたのだが、(悪い事をする)「仲間」という意味合いでは「ぐる」を標準後でも使うよな…方言なのか…?と混乱した一瞬。

「ぐる煮」という料理名はなんか可愛くていい。要は炊き合わせの事のようなので今度作ってみよう。

代謝

夏に野球なんぞやっていると当然日に焼けるもので、腕の皮膚がぺりぺりと剥がれる事になる。ところがこの皮膚がめくれ始めるタイミングが右腕と左腕で1週間近く違った。もちろん焼け方に有意な差はない。

代謝に差があるのか?それもこんなに?自分の体の事だがよく分らない。

チンピラ

めざましテレビの占いが油断ならなくて出社前に見てしまう。先日は最下位の人に「何をやってもうまくいかない日」とまで言ったうえで「でも大丈夫!今日のラッキーパーソンは貸しがある人です!」と締めくくっていた。

ラッキーパーソンは、貸しがある人。すごい文章が来た。完全に文化圏がチンピラ。

はぁ~今日はマジでツイてねぇ…何をやってもうまくいかねぇ日ってのはあるもんだよな…でもそういう訳にゃいかねーんだよ、どうにかしなきゃぁ、何があてがある訳でもねーけど…おっ、と!おやぁ…?…へへ、案外これは、何とかなるかもしれねぇ…よぉ!久しぶりだな。そんなビビった顔をするなって。お前は今日の俺様のラッキーパーソンなんだからよ。そう、そうだよなぁ…

なぁ、オレ、お前に「貸し」があるよなぁ…?

MtGその後

先月号の通りマジック・ザ・ギャザリングをはじめた。秘密基地プロジェクトをやっているビルの上のフロアに「リシャーダ」というMtGバーが出来るので、じゃぁリシャーダにお越しのついでに遊んでくださいこっちはギャグ寄りでデッキ持ってますぜってやろうという話だった(ようやく公式情報が出た)。

果たして1か月で
赤青(大浦るかこさんデッキ)
赤単(バーン:るかこさんデッキを分解して作成)
緑青(偽みるちーずデッキ)
白単(プリズムホークアグロ)
黒緑(吸血)
の5種のパウパーを作った。るかこさんデッキに関しては、人の協力もあって面白い事になった。

推しをイメージしたデッキに「取り繕い」と「猛り狂い」が入るの、何か間違っている気もする。まぁいい。大浦るかこさんとはそういう人なのだ。

スターターデッキ2個から初め、諸々買い足して、カードだけなら全部で1万円ちょっとか。正直強くしようと思えばもっと強くできるのだろうけれど、たしか1枚400円を超えるカードは1枚も入れずに作ったはずだ。そういう感覚でもパウパーは遊べはする(強くはない)という事が分かって満足している。リシャーダの開店にも間に合ったし、これはこれでひとまず、というところ。これからはたまに思い付きでカード名検索をしたりしてネタデッキ作りをちょこちょこやっていこう。

実質2か月の間、しっかりガッとやったのだけれど、こんなに急いだのは夏期の比較的暇な時間だったことと、上記の通りリシャーダの開店に間に合わせたかったのと、そしてなにより8月末からはソウルハッカーズ2にかかり切る必要があったからである。多分10月号ではソウルハッカーズ2の話をしている。そして12月号でタクティクスオウガリメイクの話をする…遊ぶのも忙しい。


↑クリエイターと言われるのこっぱずかしいですが、サポートを頂けるのは一つの夢でもあります。