呟きもしなかった事たちへ_No.17(2020年11月号)

※コンセプトは創刊号をご確認ください。ぼーっとする文章が続きます。バックナンバーはこちら

ネットスーパーで買い物したら、どういう訳か配達のお兄さんが冷凍食品を渡してくる際に一緒に保冷していたドライアイスをくれた(普段はそんな事はない)。鍋に入れてシンクに置いて水を入れる。雲海が出来る。ふふふ。

今月も、呟きもしなかった事たちへ。

機嫌

ある飲食店にて。

カウンターに座っていた男性が、オーダー時は店員に対してずいぶんとぶしつけな態度だった。横で食べていてちょっと違和感を感じる程度には圧力のある感じだったので気になっていたが、そのうち無言で食べ始め、食べ終わりの頃には割と気さくに店員にお勘定をしていた。

分かりやすく空腹で不機嫌だったのだろう。あるいは上機嫌になるほど美味しかったか。確かに美味しい店だった。

そば・うどん

「そば・うどん」と言うとき、「そば」は蕎麦粉を打った灰色のものが想像されるが、お好み焼き屋においての「そば・うどん」や、「焼きそば・焼うどん」と言うときの「そば」は中華麺を指す。よくよく考える、こうしたトラップをどこで皆覚えて対応できるようになったのだろうという気がする。

「中華そば」が全ての元凶なのだろうが、どうしてあれを「そば」と言うに至ったのか。「中華麺」では駄目だったのか。「五目麺」という表現もあるし、問題なかったのではないかと思うが、何か「中華そば」が生き残る要素があったのだろう。考えるに、やはり「焼きそば」か。「中華麺」のままだと「焼き麺」になってしまいよく分からないのはまぁ想像できる。(なお、そういう意味では、「洋麺屋五右衛門」はうまい事逃げた。)

余談だが、山口に行くと「瓦そば」という「焼きそば」があって、これは中華麺ではなくいわゆる「茶そば」を熱した瓦の上で少し焼いてパリパリにして、牛肉や錦糸卵と一緒につけ汁で食べる変化球の「蕎麦」だ。混乱する。

バイノーラル

Oculus Quest 2を買った。初めてのVR機器だが、没入感と言う単語の意味がよく分かる。「画面越し」からの脱却はすごい。人とか、「居る」。

ところでVR映像にはバイノーラル録音で臨場感を上げているケースもあって、これは確かに良いのだけど、早くも限界が来ているな、とも思う。

右側から声がするので右を向くと果たして人がいる訳だが、今度はもうこちらとしては正面に人がいる状況になっているのに、音が右側からのままなのだ。正面に立つ人、誰だ。声のする方を向き続けると定点にいる人を無視して自分のしっぽを追う犬のようになってしまう。あれ?という感じだ。

そのうち首振りに対応できる360度録音とか出るのだろうか。

倫吾

いつまでたってもRing IshikawaのNoteが馬鹿みたいに伸びる。気が付いたらGoogleで「Ringo Ishikawa」で検索するとNintendoショップをも抜いて3位の検索順位で出るようになっていた。落ち着け。半分以上別のゲームの話をしている記事だぞ。

キズパワーパッド

先日ボーっとしていて右手の指を切った。絆創膏をまきその日は何とかなった。すぐに血は止まったが、切り傷なので切り口の皮が少しめくれたままになっている。

キズパワーパッドを使えばこういうのも綺麗に早く治るのだろうか。そういえばキズパワーパッドを使ったことが無い。なにせ買うタイミングが無いのだ。怪我した時は応急箱の絆創膏を使う。つまり怪我していないタイミングで怪我をした時のためにちょっといいモノを買う、というステップが必要だ。「キズパワーパッドって絆創膏より良いとかいう噂聞くけど、ほんとかなぁ~?今度怪我した時のために買ってみよっと!」とコスメみたいなテンションで買ったりもしないだろう(こういう気持ちで色々な買い物をすれば人生が楽しそうではある)。

多分、よくケガする子供がいる家とかが買っているのだろうな。

そうして、僕とキズパワーパッドは、存在は知っているが縁のない存在として、互いに街に存在している。チャイナ・ミエヴィルの「都市と都市」という小説があったけれども、こういう「存在は知っているし隣に存在するけれども、実態を全く知らない」もので街は溢れている。

出汁茶漬け

人気のnoteで出汁茶漬けという表現が面白いなと書かれていた。茶を使わないのに茶漬けか、と。まぁ、出汁で作った「茶漬け」のようなものなので、卵でつくった豆腐風なもの=「卵豆腐」みたいな日本語のでき方だろうか。もっといい例えがありそうな気はする。

それはそれとして思うのは、出汁茶漬けと雑炊を分けるものは何だろうなという事だ。雑炊の上に明太子とかを落とすケースもあるので、雑炊の上に刺身の漬けを乗せてもよいのだが、あまりやらない気がする。米の食感が違うとやり方も変わろうかとも思ったが、今は無き江古田「お志ど里」の雑炊はちいとも炊いていなくてサラサラだったうえに三つ葉などを乗せていたので、ほぼ出汁茶漬けであった。だがあれに刺身の漬けを乗せる事はないだろう。何が違うのだろう。

とはいえ、「鯛漬けの雑炊」だとおいしそうな響きがしないのは確かだ。この辺り、僕らの認識に何かがありそうな気はする。

手帳

2021年手帳(2020年10月はじまり)を買った。色々書き写したりするついでに2020年分を見返しているが、まぁ今年は記載内容が薄い。仕方ない事ではあるが、それでも松山に行ったり野地の旅を続けたり、いろいろやってはいる。

そして11月は結構予定が入っている。ぼちぼち野地家忘年会の事とかいろいろ年の瀬に向けていかねばならない。年越し会の準備とか、お歳暮買ったりとか。案外忙しいんだなという事を手帳で知る。

そうそう、お歳暮、やってみたいのだった。アマゾンの欲しいものリストとか使えば互いの住所もバレずにできるので、誰かお歳暮を送りあわないかというお誘いで今回を締める。


↑クリエイターと言われるのこっぱずかしいですが、サポートを頂けるのは一つの夢でもあります。