呟きもしなかった事たちへ_No.51(2023年8月号)

※コンセプトは創刊号をご確認ください。ぼーっとする文章が続きます。バックナンバーはこちら索引もあります。

同い年の友人から「熟女キャバで働くことになった」と連絡をもらう。そういう年齢である。

今月も、呟きもしなかった事たちへ。


コンバース

CON
VER
SE☆

とプリントされたTシャツを着た人がいた。なんかすごい。そう区切るか。

コン
バー
ス☆

でもいい気がするな、もうこうなると。いっそおしゃれ。コン、バー、ス☆。遊☆戯☆王。

そしてもちろん、ロリータの冒頭みたいでもある。

ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ ・ リー ・ タ 。
舌の先が口蓋を三歩下がって三歩めにそっと歯を叩く。ロ 。リー 。タ 。

 「ロリータ」 ウラジーミル・ナボコフ 若島 正訳(新潮文庫)

一蘭

一蘭の袋麺が出たというので買ってみた。もとよりお持ち帰り用の箱のやつ(ドンキでも売ってるやつ)はあったが、高いのであれを買うくらいなら店で食べると思うし、カップ麺は何だか中途半端だったと聞いていたが、まぁ比較的安い袋麺なら試してみても良いかと思う次第。

食べてみると、スープの再現度は結構いい。だが麺はサッポロ一番のような麺で、とても一蘭ではない(サッポロ一番が駄目なわけではないが、こうではない)。マルタイの棒ラーメンの様な麺や、袋麺でもうまかっちゃんの細麺タイプがあるのだから、これはちょっと手抜きと言われても仕方がないように思う。

味集中カウンターがあまり好きではない(狭い所でご飯食べるのは単純につまらない)ので、ここからうまいことやって再現度を高めたい。これからはマルタイの棒ラーメンから麺を抜き出し、スープだけこの袋麺のを使用する事にしよう。余ったマルタイの粉スープは他の料理に使える(ことは以前書いた↓)。

あれ、一蘭の麺何に使うんだ…?まぁ適当に茹でてオイスターソースとラー油(または肉みそ)とネギでも和えるか。

知らない世界、知らない事故

嫁が通販で服を買ったところ、果たして郵送された小包に「品名:衣類(バッテリーなし)」とある。

一瞬考えたあと、ニコニコしてしまった。

バッテリー付きの服とは最近流行りの空調服とかあるいはヒーターが付いた服で、大分一般化されてきたものだ。そしてわざわざ品名でバッテリーの有り無しを記載するのは、バッテリー入りの服だと例えば空輸時に事故が起きる可能性があるからだし、むしろこう書かれるようになったということは知らないだけでそういう事例があったと見るべきだろう。そういう知らないうちの事故が、知っている世の中の流れの裏で起きているというのは非常に興味深い。何にでも世界と歴史があり、その痕跡が残る。

バナジウム

のことよく知らないなと思って調べると、健康食品のページでは「必須のミネラルらしい」ということをうたい、そうでないページでは「人体から検出されるが必須ではない」というトーンのページばかりになる。

良い。これ以上は書かないが、人間はそうでなくては。

メギド72

今更ながら111話・112話をクリアした。110話がクリアできずにいたのだ。いや、難易度が高いというよりは、ボスの特性が小難しくなり過ぎて手が止まっていた。しばらくメギドは本当に筋トレ用時間測定ツール状態だったが、筋トレツールとして週5で4匹の大幻獣を倒していたらリジェネプルトンの奥義が育ち、110話がクリア出来た。

111話、本当にすごい。魂と愛の描写よ!前提として、メギドは縦画面なので1スクロールの文字数が少ないのだけど、それを踏まえてすごい文章を持ってきた。

「精神は内にしかない」、そして「世界は外にしかない」
この噛み合わない構造の中で、特別な共感性を持つ者だけが、その断絶を繋げることが出来る
その時になってようやく、この世界に自分があることの意味が生まれるのだ

メギド72、111話より

これを愛する人に話すシナリオの裏で、魂と自我は違う話も並行して行ったのだ。すごいシナリオとしか言いようがない。「根源として」相手と繋がりたいという魂があって(と自我が信じてて)、自我がその為にここまで自分を運んだのだと言い張り、最終的に魂を捧げあおうとする…という愛。説得力がすごい。やはりメギド72、よい。みんなやろう。

連コイン

ダーツバーに行った際に意気揚々と千円札を両替したら、夜営業は時間投げ放題制だという。

百円玉が20枚余った。

とっとと使いたいが何にでもジャラジャラ100円玉を出すのもな…と困っていたところ、自販機、食券機、コンビニの現金対応セルフレジなら問題無いと気が付いた。結果機械とばかり買い物をすることになる。至る所であえて人を避けて連コイン。じんわりとした奇行である。

連コイン…そうか、ゲーセン行けばよかったんだな。

ツール

ケトルベルを買った。トレーナーをやっている友人にそそのかされた。「12キロ(を2個)までは子供の遊びですよ」。実際は12キロ1個、子供の遊びで十分過ぎた。スクワットですら途端に大変になった。

ところで僕は筋トレについてチョコチョコ書いているし以前もやらないで済むならやりたくないと書いているのだけれど、ツールは導入した方が効果は上がる。そういうものではある

仕事とかでやたらツールを入れたがる人がいて、あれは仕事をするふりをして半分は導入作業で遊んでいるのだろうなとも思うが、入れることを目的とせず入れた後の効果が上がることを期待し嫌なことを効率よく終わらせるというのは、間違いではない。

薬味

安い蕎麦を茹でた。あまり期待していなかったが、冷凍のネギだろうと、安いゴマだろうと、ドバドバ入れれば食べれるものになる。「まずい薬味」というものも存在はするのだけれど、味が前面に出ないようにすれば多くしても問題ないし、まぁこうやって戦える。

そういえば牛丼に馬鹿ほど紅しょうがを入れて食べる人たちもいたものだし、以前は「馬鹿なオタク」の揶揄としてネットで取り上げられていた気がするが、いつの間にか聞かなくなって、「馬鹿なオタク」の揶揄はチーズ牛丼に取って代わられてしまった。と、書いていて、あれはもしかして「紅しょうがを使われずに単価を上げる」方法としてチーズが採用されたのではないか、と妙な勘繰りを一瞬してしまったが気のせいだろう。気のせいであって欲しい。話が脱線した。

更に脱線すると紅しょうがを牛丼に馬鹿ほど乗せるのはあったけれど、回転寿司でガリを馬鹿ほど食べる話は聞かなかったように思う。こういうところにも客層の違いというのはあるのか。

脱線しかしていない。そもそも真に伝えたいことなんてなくて、雑談を薬味としてドバドバかけているようなエントリーだったかも知れない。だがどこかに味はある、はずだ。

Tシャツ

夏。Tシャツの季節。AC/DCとNIRVANAのTシャツをよく見るシーズンだ。

ずっと思っているのだけれど、AC/DCとNIRVANAのTシャツ来てる人、本当にAC/DCとNIRVANA聞いてるのだろうか。何か、虫の知らせというか、無根拠な直感なのだけれど、実際に聞いている人とTシャツを着ている人がリンクしていない気がする。改めて無根拠なことは分かっているのだけれど。

いや、この直感は合っている。

中野

で飲む機会がありブロードウェイ含めて散歩した。買いたいと思うものが減って自分がつまらなくなったなと思った(こういう時に街がつまらなくなったというのは多分間違いなのだ。湾岸ミッドナイトもそう言っていた)けれど、それでも街にいる若い子は活気があって良かった。

普段大手町で働いているが、ここは逆に本当につまらない街だなと思う(一線張っててそう思うのだからこっちは自分が正しい)。街とは、そういうことではないのだ。三菱地所や三井不動産がどんなに頑張ろうと、オフィス街に面白い髪の色の元気な子がいない時点で勝負は決している。ブロードウェイは老朽化していようと、そういうところで元気はあるのだ。



↑クリエイターと言われるのこっぱずかしいですが、サポートを頂けるのは一つの夢でもあります。