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愚図愚図

2024.06.01


自分でも不愉快なほど、地毛が伸び、染めた髪とのコントラストを強調していた。毛量も多くクセのある髪は、気候が温かくなるにつれて大きくうねりだしている。そんな状態で3週間が経った頃、ようやくお世話になっている美容室の予約を取った。

この日、ついに美容室へと向かった。
リタッチと毛量感を軽減するくらいの理髪。
また2カ月経つ頃には、不愉快さを感じ出す。
その日のうちに次の予約を取ることにした。
不愉快さを感じ始めてから、予約をするまでが何故だか長い。自分でもよく分からない。
よく分からずに愚図愚図するから、そんな自分に先手を打った。

馴染みの美容室

この美容室へは、もう10年以上通っている。
前回来たときは、私が電車に乗り遅れて20分遅刻した。今回は、店主が15分遅刻した。

「ごめんね、これこれこうで、次は気をつけるね」

「いえいえ、前回は私が遅れたので」

「これで相殺?」

「です笑」

そんな会話ができる間柄になった。

会社員の経験しかない私にとって、会社員をしたことがない店主の話はいつも面白い。私の常識が、店主の非常識であることが往々にしてある。
目から鱗が落ちるほどの感動こそないが「そういえば、変なルールで自分を縛ってたな」と思わさせてくれる。気づきをもたらしてくれる人との会話は楽しい。

そんな会話を、今回もできるかなと期待していた。
でも、そうはならなかった。
私にも話題がなかった。
頭はさっぱりしたけれど、物足りない気分で店を後にした。

あとがき

少し遡るが、きりの良い日付からジャーナルをスタートさせることにした。占いの類も好きで、縁起の良い日などに色々やりたがる。
そんな好みを一蹴する言葉をThreadsで見かけたので記しておく。

才がないなら早くやれ

才能がないのなら、せめて早くとりかかること。才能がある人と渡り合う凡人には、これしかやることはない。みたいな言い回しだったかと思う。

ほんの数日先送りにしたところで、運も何も変わらないことは、もう充分に分かっている。むしろ不愉快を延長していることさえある。
才能がある人と張り合う気はないが、納得の一言。

いつの間にか、愚図愚図するのが上手になってしまった。

そんな私が、愚図愚図と書き記していく「日々の記録」。
もっと壮大なタイトルはないかと考え、見出しの画像の作成を始め、書くことからどんどん遠ざかった。
やっと、今日、今日じゃない日のことを書いた。

書いていて自分の愚図愚図っぷりが気持ち良くなる。
だめだめ。試しに愚図愚図は辞めてみることにしたのだから。せめて愚図くらいにやっていく。

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