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【Dota2 プロリーグ】DPC WEU 2021/2022 Tour 2: Division 1 結果まとめ【西ヨーロッパ】

4/21に行われたBrame-Entityの試合をもって、Dota2のプロリーグ、DPCの西ヨーロッパ地区リーグ戦(Tour2)が全日程終了しました。
過去2回、私のnoteで取り上げてきたリーグ戦です。
今回はその結果をまとめます。

過去記事は途中経過なので今さらおさらいすることもないかもしれませんが、こちらからどうぞ。

最終結果

今大会はOGの優勝で幕を閉じました。
メンバーを総入れ替えして以降では初のタイトル獲得。

※同勝数で複数チームが並んだ場合の順位決定方法は以下の通り。

① 4-5位(Major出場/非出場)、6-7位(来期Div1残留/Div2降格)ラインが絡む順位で並んでいる場合:
タイブレークマッチを実施する。
競合しているチーム数によりその方式は異なるが、2チームが並んだ場合にはBO3マッチを行う。

② それ以外の順位で並んでいる場合:
直接対決の結果などを元に上位チームを決定する。

今大会はこのルールに関して一悶着ありましたが、この記事では触れません。

1位~4位:OG・Gaimin Gladiators・Team Liquid・Tundra esports

途中経過でもちょっと触れましたが、上位4チームは順位こそ入れ替わったものの、前回リーグ戦でも上位を占めていたチームとなりました。

OG:4位→1位
GG:2位→2位
Liquid:1位→3位
Tundra:3位→4位

12月~1月に開催されたTour1と3月~4月に開催されたTour2の上位比較

名実ともにこの4チームが現在の西ヨーロッパを代表するチームと言っていいでしょう。
5月に開催される世界規模の大会、Stockholm Majorにも彼ら4チームの参戦が決定しました。

特に今大会7試合中6試合を2-0のストレート勝ちを収めたOGは他地区からのMajor参戦チームも強くマークしてくることでしょう。
地域によって多少メタ(ピック傾向・ヒーローの流行)が違うと聞きますし、その辺りも含めて彼らがどのような戦いを見せるのか、楽しみです。

特にOGのミッドbzmとオフレーナーAmmarはまだ17歳ということで、この若き才能がいよいよ世界に羽ばたく大会が次のMajorになるんじゃないかと思っています。
はい、相変わらずのOGびいきでお送りしております。

まぁそうは言ってもそんな筆者の露骨なひいき目を差し引いても今大会のAmmarはすごかったと思います。
特にBrameとの2戦目、久々にTimbersawをピック出来たAmmarがたった一人でIo-Gyroのレーンをぶっ壊してしまった試合はとても印象に残りました。

5位~6位:Team Secret・Entity

「TI以外は圧倒的に強い」ことに定評があったTeam Secretですが、今シーズンは西ヨーロッパのリーグ戦でもあまりいい成績を残せていません。

チームのキャプテンPuppeyは今のところ連続TI出場記録を継続中ですが、今回のリーグ戦でこの記録に黄色信号が灯りました。
まだポイント状況が未確定の部分もあるので何とも言えませんが、彼らがTI出場する為には次のリーグ戦はなにがなんでも優勝して、その上でさらにMajorでも好成績を残すことが必須条件となってきそうです。

(この辺りのポイント制度とかについてはまた今度詳しく語る記事を用意しようと思います。)

実績十分のメンバーが揃っているだけに、そのカタログスペックをしっかりと発揮できる日が来るのか、注目です。

Entityは下部リーグからの昇格組で、最後に同じ昇格組のBrameとのタイブレークマッチを制して残留を決めました。
Tundra、GG、Liquidといった上位勢からも1本ずつ取っていて、来期も本命とはさすがに言えませんが、台風の目として期待できそうです。

7位~8位:Brame・Nigma Galaxy

この2チームは残念ながら次リーグ戦ではDivision2に降格。
Division2ではDPCポイントが得られませんので、同時にTI出場の可能性も絶たれました。

Brameは先ほども触れた通り昇格組の1つ。
まずはなんとか残留してDivision1をメインの戦場としたかったところでしょうが、残念ながら一期での出戻りとなってしまいました。
リーグ戦を通しても0-2のストレート負けが目立ち、反省点も多い戦いだったのではないかと思います。
Secret、Nigmaというヨーロッパの中でも特に古豪といえるチームから勝利した経験を生かしてまたの返り咲きを期待したいところです。

Nigmaはあれよあれよと6連敗を喫してあっという間に降格が確定、勝利は消化試合となったSecret戦のみとなってしまいました。
リーグ戦の最中からキャリーポジションのiLTWへの風当たりが強いなと感じていましたが、最後2節はサブ登録を使ってついにiLTW抜きで戦っていたNigma。
「もはや戦力外は既定路線か!?」なんてスポーツ新聞なら無責任に書き立てそうな流れです。
果たしてここからの数か月でメンバーへの動きはあるのでしょうか。

ちなみに他地域は…

正直あんまり見てないので、記事にするほどの文量は書けないと判断して、ここで小話的に触れようと思います。

中国

執筆時点(4/24 夕方頃)ではまだ何試合か残っています。
しかし長らく中国最強チームとして君臨しているPSG.LGDが全勝で首位を確定させています。
マップ単位で見ても12勝1敗と文字通り他を圧倒。
Majorでは彼らを止められるチームは現れるのでしょうか。

その他に3チームが中国からMajorに参戦予定です。
出場ラインの4-5位辺りに4勝のチームが密集していてかなりの混戦が予想されます。

東南アジア

BOOM Esportsが不運なトラブルによる不戦敗以外全勝。
(私の持っているソースがTwitterしかないのでカッコ書きにしますが、どうも停電が原因とか噂されています。だとしたらあまりにも不運すぎる。)

成績上は同じく6勝1敗を記録したFnaticとの間でタイブレークマッチが行われました。
リーグ戦ではBOOMが勝っていたのですがタイブレークマッチではFnaticがリベンジ成功。
首位Fnatic、2位BOOM、3位のT1まで含めたこれら3チームがMajorに臨みます。

北アメリカ

Evil Genius、Quincy Crew、TSM(元Team Undying)によるいつもの三つ巴になりました。
3チームが6勝1敗で並び、しかしMajor進出枠は2枠しかないという地獄のタイブレークマッチが行われ、EGが今大会は優勝。
2位のTSMと共にStockholm行きを決めました。

そしてこれによって北アメリカチーム代表の選手にはアメリカ人不在という事態に。
西ヨーロッパTundraのキャプテンSneykingがMajor参加者で唯一のアメリカ人、というなんとも不思議な現象が発生しそうです。

南アメリカ

Thunder Awaken(元Thunder Predator)が全勝優勝。
残り一つの枠をかけてbeastcoastとHokoriによるタイブレークマッチが行われる予定です。

なおこのHokoriというチーム名、なんと日本語の「誇り」から名付けているのだとか。
DotaシーンからNiP(Ninjas in Pyjamas)が消えて以来の久々の日本要素持ちチームということで、なんとなくちょっと気になる存在になりそうです。
ちなみにチームロゴは明らかに中国的なドラゴンです。こまけぇこたぁいいんだよ。
あとどこかで見たことあるアニメ(7つの玉を集めるアレ)の画像をTwitter上でめっちゃ乱発してますけど本当に大丈夫なんでしょうかこの人たち。

東ヨーロッパ

戦争の影響で大会自体が開催されていません。
Majorの参加枠も今のところ確保はされていますが、そもそもリーグ戦をやっていないので参加枠を決めることもできないと思われます。
そしてそもそも物理的に移動できない人が含まれているチームも多数ある可能性もあり、正直この地域のチームのStockholm行きは現状ほぼ絶望的と言わざるを得ないと思われます。

最後に

最後ちょっと暗い話題になってしまいましたが無視するのも違うと思ったので書かせていただきました。
苦しむ人々に寄り添う心も大事ですし、一方で切り替えて楽しむべきことは楽しむ心も大事です。
この流れであえて言わせていただきますが、Stockholm Major、私はめっちゃ楽しみにしています。
開催は5/12~を予定しています。

途中でも触れましたが、この辺りの地域リーグやMajor、それからTI出場権なんかの仕組みをまとめた記事を書きたいなぁなんて思っております。
例によってあまり期待しすぎずにお願いします。

それではまた。

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