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【Dota2 プロリーグ】DPC WEU 2021/2022 Tour 2: Division 1 Week 3までの途中経過と今後の展望【西ヨーロッパ】

天気が良いとそれだけで目が痒くなる気がする今日この頃です。
みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

今回はDota2のプロリーグであるDPC(Dota Pro Circuit)から、世界有数の激戦区であり、私のお気に入りでもある西ヨーロッパ地区のリーグ戦の模様をお送りします。

6週間に渡って8チームが総当たりのリーグ戦で戦う今大会。
上位入賞チームは今度こそストックホルムで開催されるMajorへの出場権が与えられる一方で、下位2チームは次のリーグ戦で下部リーグへ降格となります。

選手紹介

まずは出場選手のおさらいから。前回との違いにフォーカスしてさらっと行きます。

メンバー表は毎度おなじみLiquipediaから。

前回Tour 1からの残留チーム(6チーム)はほとんど同じメンバーで今大会に臨んでいます。

唯一登録変更があったのはTundra esports のFata→Saksa。
Fataはキャプテン兼Pos5を務めていましたが、元Pos4のSneykingが5番にスライドしてキャプテンに就任。
過去にはOGなどでPos4の経験のあるSaksaが新Pos4に入る形になりました。
余談ですがSaksaは身長2mを超える長身の持ち主です。

もちろん中央がSaksa(OG在籍時の画像)。

また、Gladiatorsというちょっと見慣れない名前がありますが、このチームはViking.gg→Team Tickles→Gladiatorsと短期間で名前が2回変わりました。
前回リーグ戦2位、リージョンファイナル(リーグ上位4チームで開催されたトーナメント方式のプレーオフ)では優勝と、実績十分のメンバーをそのまま引き連れての参戦です。

下部リーグから昇格してきた2チームは、Entityはメンバー変更なし、Brameが3人入れ替えて5人全員ギリシャ出身選手となりました。
多国籍軍になりがちなWEUのチームの中にあって、オールギリシャチームというのはときどき見かける存在のような気がします。
これが国民性なのか言語的な理由なのかは私にはよく分かっていません。

Allianceがここにいないのは残念です。
前回リーグまさかの7位で下部リーグ落ち。
1期での復帰を目指してDivision2での戦いとなります。

さて、"実績十分の十年戦士から新進気鋭の若手まで" なんて言うと月並みな表現ではありますが、本当にバラエティーに富んだ、しかし確実に今の西ヨーロッパ地区を代表するチーム・選手たちが並びました。
そんな彼らの戦いはどのように推移していくのでしょうか。
いきなりWeek 3終了時点に飛びます。

順位表(Week 3終了時点)

Round-robinの原義は"傘連判状"。
首謀者が分からないように丸く署名するアレです。

Gladiatorsが4連勝でトップ。
OGとTundraが3勝1敗でそれを追う形となりました。
後述しますが展開次第ではSecretにもチャンスが生まれるかもしれません。

一方の降格圏内はかつてのTI覇者Nigmaが4連敗と苦しいスタート。
残り3つ勝てればまだまだ自力での残留がありうる状況ではあります。
現在1勝の3チームと、展開次第では現在2勝のSecretまでが降格争いの対象でしょうか。

今後の展望

ここからは残っている対戦カードなども見ながら今後の展望について考えていきます。

現在上位にいる4チームの直接対決が赤枠内です。

優勝争い

現在4連勝でトップを走るGladiatorsですが、3勝1敗で追走するOG、Tundraの両チームとの直接対決を残しています。
当然、これらの結果は優勝を大きく左右するでしょう。

まずは4月6日(日本時間22時)のGladiator-OG。
なんとなくですが、この対決はHuskarがカギを握りそうな気がします。
いや、Gladiatorsのチームロゴに引っ張られているわけではありませんよ。

Liquipediaのデータによると今大会のBan/Pick率は55%。
プロの試合でこんなにHuskarが出てくるのも久しぶりな気がします。

なお5週目以降の対戦日程はまだ決まっていません。
組み方次第ですが最終結果は6週目までもつれるかも、というか恐らく興行的にそういう風に組むのでしょう。

一方で現在2勝2敗の4位と絶妙に微妙な位置につけているSecretは上位勢との対戦が残っていません。
上位が上手いこと潰し合っている間に自分たちが着実に勝ち星を重ねていければ、他力ではありますが優勝もまだ現実的なストーリーです。
まずはIoMidのような謎のピックをやめるところからでしょうか。

いやマジで何だったんだこの試合。

とまぁ、上位勢の直接対決は当然注目どころですが、個人的に気になっているのはLiquidの動向です。
前回リーグ覇者という実績を引っ提げて参戦した彼らですが、OG・SecretというWEUの二大巨頭に連敗。現在は下位に甘んじています。
彼らがGladiatorsやTundra相手にどのような戦いを見せるのかによって、リーグ戦の展開も大きく変わってくるでしょう。

というか同勝数のチームをアルファベット順に並べるせいでパッと見7位みたいに見えますが、実際にはまだ1勝2敗。
4位のSecretともそれほど変わりません。
ここからエンジンがかかれば一気に優勝争いに割って入る、なんていう展開も十二分にあり得るところです。

降格圏

後ろ向きな話はどうしてもテンションが下がりますが、こちらも大事な大事な戦いです。

4連敗のNigma、残る3試合は降格を回避する戦いとなりました。
他チームの勝敗次第ではありますが、安心してリーグ戦を終えるためには3連勝が至上命題でしょう。
最近はちょっと低迷期にある彼らですが、まさか降格争いの筆頭になろうとは思ってもみなかったという人も多いのではないでしょうか。

また、下部リーグからの昇格組も苦戦が続いています。
中でも特にBrameは残る相手がTundra、OG、Secretというボスラッシュ。
いやまぁこの大会、ボスじゃない相手なんていないんですが。
そんな彼ら相手に堂々たる成績を残せるなら、それは文句なく残留に相応しいということでしょう。
少し条件は厳しいですが、ギリシャ勢の神懸かりに期待したいところです。

Entity、Liquidの2チームは言い方が悪いですがNigmaに負けると一気に降格争いに引きずり込まれる形になります。
とは言え両チームともに1勝2敗。
まだまだ下を気にせず上を見て戦いたいところでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
すみません、取り消し線があるとついつい遊んでしまう悪い癖が出ました。

はい、というわけで上位下位が少し見え始めたWeek 3終了時点での状況整理と今後の展望についてお話ししました。

次回は決めていませんが、Week 4終了時点で面白いことになっていれば、執筆意欲が掻き立てられるんじゃないかなぁと、ものすごく他力本願なことを思っています。

それではまた。

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