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【アイデア紹介】次世代が変える!?「B級グルメ」のイメージをより良いものに

皆さんこんにちは!
今回は「B級グルメ」というワードで事業案を提案させていただきます。
B級グルメと聞くと「富士宮やきそば」や「宇都宮餃子」など気軽に食べられるおいしい食べ物が想像できますよね。

その一方で、B級という言葉から安っぽさや雑さを感じられる方も多いかと思います。
そんなB級グルメのイメージを変える事業案を今回はご紹介します!


1.ワード「B級グルメ」

初めに「B級グルメ」の定義を説明します。
造語であるために明確な定義はありませんが、牛田 泰正氏の「『B級ご当地グルメ』その現状と今後の課題」では、「誰からも好まれる味で、値段が安めの(1000円以下)庶民的な外食メニュー」、「“まちおこし”のため市町村、業者や市民グループが考え出したメニュー」と定義しています。

今回はこちらの牛田氏の論文の定義が私の調査における、B級グルメの印象に近いため、引用させていただきます。

内容を簡単にまとめますと、B級グルメはご当地の文化で昔から食べられているものではなく、「まちおこし」を前提に作られたお手軽に食べられるグルメです。

もちろん、ご当地の文化や生活の影響から生まれたものもあります。


2.活用が想定できる業界

活用が想定できる業界としては飲食業界、観光業界、または地方公共団体です。
グルメというだけあって、飲食や観光というのは想像がつきやすいですが、B級グルメに関しましては営利目的の面が多く出過ぎても、まちおこしという公的な意図が多く出過ぎてもうまくいかない傾向があります。

地方公共団体職員、飲食店、有志で集まった一般市民の協力の下で良いものが実現するパターンが多いです。


3.事業概要

地域の子供が作る!B級グルメ創作体験


4.顧客ターゲット

短期:地域の中学生の居住地域の認識アップ
中長期:まちおこしによる新規観光客の流入


5.事業内容と流れ

この事業は地域の中学生に地域文化背景をもとに実際にB級グルメを創作してもらうという事業です。
各学校や学区ごとに優秀メニューを決めて実際にお祭りやイベントで再現し、新しいB級グルメを確立します。
B級グルメを創作する中で、社会科学習として地域文化に触れ、居住地域への帰属意識を高める目的があります。


対象を中学生にした理由は2つあります。

1つめは小学生よりも分別があり、ある程度の正しい方向性でB級グルメを創作できる点です。
ただ好きな食べ物を並べて、B級グルメとしても意味がありません。
まちおこしとして成立する案を中学生であれば考えられるでしょう。

2つめは中学在学中、卒業あたりから、自分自身で行動する人が増えると想定される点です。
高校受験、大学受験、純粋な地域社会の貢献など目的は様々でありますが、自分自身の将来のために活動を行う人が中学生から増えていきます。
その活動の選択肢の1つとしてB級グルメでのまちおこし促進が候補にあれば、B級グルメ自体の認識変化に大きく貢献できるでしょう。


また、中長期的にはこの活動に参加した中学生が大人になり、B級グルメで地域を盛り上げる一員になってくれることが願いとしてあります。
そして、また中学生にB級グルメの良さを伝えて創作を行うという流れを作ります。
このサイクルを繰り返せば、B級グルメに関わる地域住民が増加するため、B級グルメは安っぽいと感じる人が減っていくでしょう。


6.背景

B級グルメに対する印象は人それぞれで、B級グルメに対する活動に参加したことない人にとっては、やはり「B級」という名前の印象が強すぎる問題があります。
B級グルメをまちおこしとして、最大限に活用するためにはB級グルメに少しでも関わるきっかけを持ち、味とクオリティはB級ではないという印象をもってもらうのが良いでしょう。


またB級という認識は地域住民だけではなく、飲食店のモラルにも影響しています。
B級という気軽な印象から、それらしい商品を販売したり、質の低い商品を高値で販売したりなど、商品のブランド価値を下げる行動を取る事業者もいます。

自分たちで作り上げたブランド価値は自分たちで守る、そのような共通認識を住民全体で持つことが重要です。
しっかりと認められた物を販売する基準を作る活動を行うためには、それなりの人数と危機意識を持つことが必要です。
中長期的にこのような意識を高めていくには、将来形成に関わる多感な時期、自己が芽生え始める時期に学習経験をしていくべきでしょう。


地域社会、ひいては日本中でB級グルメの認識が変わっていくことを願っています。


7.事業のメリット

この事業のメリットは地域への帰属意識上昇とまちおこしを同時に実現できる点です。
飲食店と一般市民が地方公共団体にかけあってこの取り組みを始めるのも良し、地方公共団体が一般市民に協力を求め、飲食店に監修を求めるのも良いでしょう。

住民と地方公共団体の連携した取り組みが、住民の帰属意識に繋がると私は考えています。

また、B級グルメによるまちおこしは地域の盛り上げに加えて、参加した中学生自身の貴重な経験になることでしょう。

これはあくまで傾向としてですが、大学生が就職活動に向けて自発的な活動を行う際のほとんどが地域貢献活動です。
つまり、まちおこしです。
その経験を中学生の時点でできるのは、かなりのアドバンテージになるでしょう。


地域社会のためにも、将来の子供達のためにもこの事業は非常にオススメかと思います。


8.事業のデメリット

この事業のデメリットは公的な利益と私的な利益のバランスを取ることが難しい点です。
まちおこしに対する認識が高まってくれば、課題は小さくなると予想しますが、初期段階は特に個々の利益をある程度重視する必要があるでしょう。

一般市民や飲食店にとっては短期的な見返りや利益を求める一方で、地方公共団体は特定の事業者のみが大きな利益を挙げることは避けたいでしょうし、長期的に地域のためになることを目標とするでしょう。

お互いの理想の着地点がうまくいかないとこの事業は実現しません。


こちらの解決案としては、飲食店の広報活動を目的としたフードイベントを地方公共団体が開催するのが1つであると考えます。
飲食店にとっては集客の機会になり、地域住民にとっては休日を楽しむイベントになり、地方公共団体としては飲食店とのコネクション、地域住民から賛同をもらう機会となり得るでしょう。


9.まとめ

今回は「地域の子供が作る!B級グルメ創作体験」についてご紹介しました。

私自身、今回B級グルメについて少し勉強させていただいた際に自分の認識とB級グルメを発展させたい方との認識にズレがあったことを学びました。人の認識は変わりにくいものもありますが、その一方でただ知らない、無知であることが認識に影響している場合もあると思います。

B級グルメに対する認識を変えることで、無知から既知に変わっていく学びの面白さを中学生に体験してもらうのも良いかもしれませんね。



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