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ロードトリップ 3日目

アンテロープキャニオン


この日の予定はアンテロープキャニオンとホースシューベンドだ。ホテルは比較的近くにとっていたので、朝は少し長めに寝ることができ、心の余裕もできたように思う。個人的にアンテロープキャニオンはこのロードトリップの中で最も楽しみにしていたことの一つだ。本やネットで見たことのある世界をこの目で見られる!期待に胸が膨らむ。

アンテロープキャニオンはツアーの申し込みをしないと中に入ることはできない。ツアーはいくつかあるが、今回はこのKen's Tours Lower Antelope Canyonで申し込みをした。

ツアーの入り口。

入り口にて持ち物の制限について伝えられた。景観保護のため、かなり持ち物の制限は厳しい。基本的に水筒、カメラ、スマートフォン、貴重品以外の持ち込みは禁止されている。また、バッグの持ち込みもできないので、ツアー中は手で持って歩くことになる。わたしは小さめのウエストバッグを肩からかけていたのだが、それも持ち込みできないと言われ、車の中に置きに戻らなければならなかった。
また、コロナウイルス対策としてマスクの着用も要求された。

ツアーは1グループ10人前後で行われる。少人数の場合、他の人たちと一緒に行動することになるが、私たちは8人だったため、私たちのグループだけでの出発となった。出発前にツアーガイドさんから景観保護やツアー中の注意事項についての説明があった。キャニオン内に文字など彫らないこと、かなり狭くなるところや傾斜がついているところがあるので十分に注意することなどだった。

”じゃあ行こうか” というツアーガイドさんの一声で歩き始める。しかし辺り一帯こんな景色ばかりだ。本当にこんなところに本で見たような絶景があるのか?

周辺の景色。ただただ砂と岩の世界が広がっている。

”ここから下に降りていくからね、かなり傾斜きついから安全のために写真は控えてね。下に着いたらいくらでも撮っていいから。”ということで備え付けられた階段を一歩一歩下へと降りてゆく。階段や手すりがあるとはいえかなりの傾斜だ。

下にたどり着くと見事な世界が目に飛び込んできた。先程まで何もない砂漠みたいな場所だったのに、その下にはこんな景色が広がっていたとは。なんとも神秘的で言葉を失う。

空の青にアンテロープキャニオンの茶色が映える。

自然が創り出した芸術という言葉がしっくりくる。長い年月をかけて作り出されたものはそれだけでなにか貫禄のようなものさえ感じる。
ツアーガイドさんが、この景観がどのように作られるのか動画を実際に見せてくれた。

アンテロープキャニオンは水の通り道でもあるため、雨季には洪水のように濁流がキャニオン内を流れる。キャニオン内部で対流が生まれ、それが岩の側面を削りとってこのような景観が形作られるとのことだった。自然の力ってものすごいパワーだ。

キャニオン内部は人ひとりがやっと通れるような場所もあれば、かなり開けた空間になっているところもある。余裕のある空間では、ツアーガイドさんが写真を撮ってくれるので、写真を撮りたい人はお願いしてみるといい。

先住民族の横顔みたいでしょ、とツアーガイドさん。
長い年月を経たらこれも形が変わっていくのだろう。

地上から少し離れているからか、心なしか少し涼しい気がした。暑いことには代わりないが、地上にいたときの直射日光にうんざりするような暑さはない。

時折さしこむ日光がキャニオン内を照らす。
影もまた印象的。

ツアーガイドさんが写真スポットとうまい写真の撮り方を完全に把握しているので、途中から私たちメンバーのうちの1人のスマートフォンをガイドさんに預けて、いい写真をバシバシ撮ってもらうことに。笑 完全にガイドさんに丸投げである。だがこのガイドさん、本当に写真の才能があるのではと思うほど素敵な写真を撮るので、メンバーの1人が、”ガイドじゃなくてフォトグラファーになるべきだよ!”と言うと”そうかなあ、まあアートの才能はあると思うんだけどね。よく絵を描いているんだけど、見たい?”と自分でペイントした絵をいくつか見せてくれた。暗めのカラーを用いた、迫力ある絵だった。本人曰く、負の感情や少し暗めの感情を表現することが好きだそう。”いや、本当に才能あるよ!” ”売ったほうがいいよ!”と口々に褒める私たちメンバー。ガイドさんも嬉しそうだった。

ツアーの途中、後続のグループが何やら騒がしくなり始めた。”ちょっと確認してくるから待っててくれる?”とガイドさんが私たちの後ろのグループのガイドさんと合流し、何やら話し合っている様子。少しして戻ってきて、事情を説明してくれた。どうやら後続のグループのうちの1人が、熱中症のような症状で嘔吐してしまったらしい。後ろのグループを率いていたガイドさんは体調不良の人の対応にあたるので、私たちのガイドさんが私たちのグループと後ろのグループを率いるとのことだった。地上より体感では少し涼しいが、やはりそれでも気温は高い。せっかくの機会を無駄にしないよう、水分補給はしっかりしておこう。

空が見えるようになってきた。地上が近い。

地上に戻ってきて私たちの口から一番最初に出た言葉は”暑い!”
いや、その通りだ。暑いしなんといっても直射日光が痛い。

自分のお土産のステッカー。

受付の横にショップもあるので、ステッカーを購入。旅行で訪れた場所で必ずステッカーを買うようにしているので、自分への嬉しいお土産だ。


ホースシューベンド


一息ついてから車で次の目的地、ホースシューベンドへと向かう。アンテロープキャニオンからホースシューベンドまでは車で10分ほどだった。車を停めて10分ほど歩くと見えてきた。

なんとも不思議な形。名前の通りホースシューの形だ。

天気が安定していなかったので、雷が聞こえたと思ったらその後一瞬晴れたりと変わりやすく、山の気候だな、と感じた。持参していたカメラのレンズでは全体を撮影できなかったのでiPhoneの広角カメラで撮影。さすが、頼りになるiPhoneカメラ。

日本でも知られていると思うが、ホースシューはヨーロッパの文化では幸運をもたらすと言われている。実際に私以外の旅のメンバーは全員ヨーロッパ出身なので、
”私たちの国ではラッキーアイテムなんだよ!”と説明してくれた。

翌日はザイオンナショナルパーク!

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