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写仏部員の青山散歩:根津美術館 〜美麗なるほとけ

 8月上旬、青山に遊びに行きました。
 地下鉄の駅を出ると、お稲荷様が。せっかくなのでお参りします。

大松稲荷神社
ビルの谷間のお狐様


 このあたりは高級そうな洋品店が立ち並んでいます。

プラダ青山店
ガラスの壁面が面白いビル

 私には縁のないハイブランドのお店が並ぶエリアを抜け、向かったのは根津美術館です。

隈研吾設計の本館

 根津美術館は、東武鉄道の社長などを務めた実業家・根津嘉一郎(1860-1940)が蒐集した日本・東洋の古美術コレクションを保存し、展示するために作られた美術館です。

玄関へのアプローチ

 今回の目的は「美麗なるほとけ」と題する企画展です。この美術館が所蔵する仏教絵画の名品が展示されているのです。写仏部員として興味がそそられます。

「美麗なる」という言葉につられました

 展示室内は撮影禁止なので、写真は公式パンフレットから。

大日如来像(平安時代)

 「美麗なる」というだけあります。保存状態がよく、色鮮か。細部までよく描き込まれており、衣装の透け感や装飾品の繊細な細工が美しい。整ったお顔の仏様、お肌きれいですね(すみません。美術について教養がないもので、このような感想になってしまいます)。

愛染明王像(鎌倉時代)

 赤く彩色されたお体がとても強烈な印象を残します。

那智瀧図(鎌倉時代)

 国宝です。これ教科書で見たことあります。熊野の那智大社の御神体である滝を描いたもの(でもこれ仏教絵画なのでしょうか?)。

 以上、私が特に良かったと感じた3点でした。
 他にも貴重な絵画がたくさん展示されていました。
 ただ、正直のところ、誰もが見て面白い展示かどうかはわかりません。作品保護のためか照明が暗くて、描かれているものがよく見えない絵が多いです。よほど仏画に興味がある人でないと、この展覧会の価値はわからないのではないか、と思いました(実物より、カタログなどの印刷物の方が見やすいです)。

 美術館のロビーと庭園は撮影OKです。

ロビーに並ぶ仏像

 ロビーの全体像を撮り忘れたので、これは美術館案内のパンフレットから。
 ここから後は私がスマホで撮影した写真です。

 ガンダーラで作られたものや、中国北魏〜唐時代の石仏が展示されています。

 庭園も見学します。広いです(17,000㎡超)。茶室がいくつもあります。根津嘉一郎さんはよほどのお茶好きだったのでしょうか。都会の中で、この一帯は緑に囲まれて別世界のようでした。

 庭園のあちこちに石像が。何体あるかわからないくらい、たくさんの仏像がありました。

 熱中症予防のため、園内のカフェで給水(ちなみに本館には無料の給水所もあります)。

大きな窓からお庭の緑が見えます

 せっかくなのでミュージアムショップも探索。

狩野山雪 筆 松梟竹鶏図より
(根津美術館所蔵)

 かわいいフクロウの絵の入ったホルダーをお土産に買いました。企画展とは何の関係もありません。

 根津美術館は原則日時指定の予約制なので、お出かけの際はご注意ください。

 最後に、写仏部員として、庭園の石像を写仏した作品を提出します。

シャープペンシルで描きました

 蝉の抜け殻のついた石像です。
 今回は濃淡をつけたかったので、ペンは入れませんでした。

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