世界に一つだけの顔隠さない

「あの子ブスだね。」
9歳の私にはあまりにも衝撃的な一言だった。全く見ず知らずの人にブスだなんて言われたことなどなかったからだ。その一言をきっかけに、私は自分のことをブスだと思って生きている。それでもブスを隠せるならと、大学生になって化粧を始めたが「化粧が変でブスだ」と出鼻を挫かれた。何をしてもブスなんだと悲観した。そんな中、1つの動画が私を虜にした。有名歌手のリアーナがすっぴんから化粧を終えるまでのメイクアップ動画である。動画の中のリアーナが物凄く楽しそうなのだ。特に新品のグロスを付けた時の色づきの素晴らしさと笑顔は毎日見ても飽きない。私はこの動画を視聴してから、すごく化粧がしたくなった。クリスマスツリーですら飾りつけされるのだから、自分の顔もグリッターの効いたアイシャドウやパッと目を惹くグロスで飾り付けないとなんか寂しいなと思った。ブスを隠そうという考えはもはや消えていた。いつの間にか、化粧の存在は自分を隠すためのものから、自分を魅せるものに変わった。自分の顔がブスでも世界に一つだけの私の顔なのだ。折角生きているのに隠すなんて可哀そうだ。だから私は私のために化粧をして、自分を出していく。

リアーナYouTube→https://www.youtube.com/watch?v=2aYoFzGwT6I

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?