おいしいおにぎりを握れそうな予感があれど、たぶんそんなに握らない…
二年前に一人暮らしをするようになって、初めておにぎりを握ったかもしれない。
昨晩、泊まりに来ていた息子に、
「朝食は、焼き魚が食べたい」
と言われていたので、息子が起きる前にご飯を炊いた。
魚は近くのスーパーにほとんど置いてないし、魚を焼いた経験がほとんどないので、朝、コンビニの焼き魚のパックを買う予定だった。一緒に食べたいお味噌汁はすぐにできるだろう。
息子が起きてすぐ、
「朝ごはんどうする? まだ焼き魚の気分?」
と聞いたところ、
「ぅうん…」
と否定する。
まぁここまでは予想通り。
何が食べたいか確認したところ、コンビニのおにぎりがいいという。それも紅鮭指定。そういえば冷蔵庫に鮭フレークがある。
ご飯も炊いてあるし、
「お父さんが握ろうか?」
と聞いたところ、
「いや…」
という回答。
あまり一緒じゃないお父さんが握ったおにぎりが嫌だったのかもしれないし、本当にコンビニのおにぎりが好きなのかもしれない。
あとで確認したところ、コンビニのおにぎりは本当に好きらしい。ご飯と海苔がいいという感想を聞いた。それはそれとして、他人が握るおにぎりを食べることに抵抗がある気持ちはよくわかる。私も子どもの頃、母親が握るおにぎり以外は、食べる気が起きなかった。息子の父親ではあるけれど、毎日一緒にいないので、想像通り、私が握るおにぎりを嫌だと感じるのであれば、その気持ちを特に否定もしないし、私も傷つかない。
ただ、「握ろうか」と言った瞬間から、私の口も、もうおにぎりの口になってしまっているので、コンビニで息子のおにぎりを買ってきた後、自分のおにぎりを握ることにした。
半合を茶碗に入れてころころとご飯を回転させて、ざっくり丸くした。左の掌に塩を二振り、三振りしたところに熱いご飯を乗せた。右手の親指でちょっとご飯の真ん中を凹ませ、鮭フレークを入れて塞ぐ。だいたい三角形にしたところで、海苔を巻いた。
息子がコンビニおにぎりを食べている横で、自分で握ったおにぎりを食べた。
ハグっとかじると逆側がボロボロと崩れる。そして周りの塩気が足りない。あれ、具が少ない? そして、焦げではないけど、炊いたご飯が固まった部分を噛んだ感触がよくない。
うーん、気軽においしいものが食べれると思ったが、簡単なものだけに、ちょっとした失敗が重なると残念な気持ちになる。
失敗した工程は理解できた。次に握るときは、米のかたい部分を取り除いて、0.3合くらいを手にとる。塩はたんまり手につけて、穴をあけて具をしっかりと入れて塞ごう。ボロボロにならないように、少し固めに…
と明日もおにぎりを握るなら、もっとおいしく握れる気がする。
でも、明日なら「今日より固く」は握れるけど、一か月後は、もう「ちょっと固く」の感覚はないだろう。炭水化物を食べすぎると眠くなってしまうので、きっとしばらく握らないだろうなぁ。
たまにしか握らなくても、おいしいおにぎりを食べたい。海苔も買ったし、忘れないうちに、しばらくまめに握ってみようかな。うーん…
もし、夏に、昼以降に食べるおにぎりを握るなら、菌が繁殖しないように、ビニール手袋も必要かもしれない。おにぎりの道にもまだ先がある。簡単だと思っていたおにぎりも、いきなりおいしくは食べれないことを知っただけで収穫だったと思うことにしよう。
あぁ、おいしいおにぎりを食べたかったなぁ。
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。