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せんせい あのね。 1ねん5くみ のうどみたかひろ

実家に帰った時、私の小学校1年生、2年生の時の日記が出てきた。ちょっとそのまま転記してみたい。

11がつ28にち せんせい あのね。

11がつ28にち
 せんせい
  あのね。
 きょう、くろうばーをと
りました。どこでかという
と おとうさんの かいし
ゃについていってからくろ
うばーをとりました。そし
ておとうさんがかいしゃか
らでてきてからおとうさん
のとこにいきました。でも
、またはいっていきました
。また、おとうさんがでて
きました。ぼくは、また、
おとうさんがはいるかとお
もったらちゃんとぼくと、
いもうとのとこにきました
。また、おとうさんは、ぼ
くと いもうとにじゅうす
をかってかいしゃにはいっ
ていきました。また また
、こんどは、ずうとして 
いもうとが、七ほしてんと
うをふみました。ぼくは、
「七ほしてんとうは、あぶ
らむしをたべるのよ。」
といいました。
 それから、おとうさんが
もどってきてから、うちに
かえりました。こんどは、
くろうばーををてんこちゃ
んとあんとんというほんに
はさみました。

わかりにくいので、少し漢字を入れて書き下してみよう。

せんせい あのね。
今日、クローバーをとりました。
どこでかと言うと、お父さんの会社についていってからクローバーを取りました。
そして、お父さんが会社から出てきてからお父さんのところに行きました。
でも、また入って行きました。
また、お父さんが出てきました。
僕は、また、お父さんが入るかと思ったら
ちゃんと僕と、妹のところにきました。
また、お父さんは、僕と 妹にジュースを買って会社に入っていきました。
また また、今度は、ずーっとして 
妹が、ナナホシテントウを踏みました。
僕は、
「ナナホシテントウは、アブラムシを食べるのよ。」
と言いました。
 それから、お父さんが戻ってきてから、
家に帰りました。今度は、クローバーを
「てんこちゃんとアントン」という本に挟みました。

父の会社について行って、父が出入りしている様子がひたすらに書かれている。ジュース(じゅうす)、クローバー(くろうばー)、という表記、句読点が改行され文頭にきていて、なかなかに味わい深い。

他では、漢字を使っている日もあるので、この日は、わざとひらがなを多用しているように見える。とても詩的だ。

11月30日 おかあさん。

 11月30日
 おかあさん。
 きょう、けんだまをつく
りました。がようしで つ
くりました。ぼくは、いの
ししをつくりました。
でもぼくは、ふとったおお
さまみたいになりました。
まことくんは、らいおんを
つくりました。
まことくんもかおがおひさ
まみたいになりました。
ぼくと、まことくんは、し
っぱいはかせとおもいまし
た。

こちらも漢字を入れて、読みやすいように書き下してみる。

 11月30日
 おかあさん。
 今日、けんだまを作りました。
画用紙で 作りました。僕は、いのししをつくりました。
でも僕は、太った王様みたいになりました。
まことくんは、ライオンを作りました。
まことくんも顔がお日さまみたいになりました。
ぼくと、まことくんは、しっぱい博士とおもいました。

工作で、けんだまと動物を作ったのかな。
「しっぱい博士」がなかなかの表現だ。

自分の原点というには、あまりに遠すぎて創作の参考にもならないが、時々、取り出して、味わってみたい。

いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。