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私の進学

高校卒業後、私は県外の短大に進学することになった。

実は、当初は親元を離れての進学は、全く考えてはいなくて、家から通える短大に行くつもりだった。

しかし、推薦入試で、通える学校は落ちて、通えるか微妙な距離の学校だけが受かった。

通えるか微妙な距離だったけど、寮があったので、寮に入ればいい、というような理由もあって、そこを受験したと思う。

でも、多分、そこしか受からないことになるとは思っていなかった気がする。
少々すべり止めのように受けたと思う。

推薦入試なので辞退して、通える学校を受験してもよかったのだけど、せっかく受かったのだからとか、受かってうれしかったからとか、もう勉強したくないからとかの理由で、結局私は、その短大に行くことに決めた。

そして、母も賛成してくれた。

今、思うと、よく母も賛成してくれたなぁと思う。

どちらかというと、娘を側においておきたい方の人だと思う。

寮がある、といっても、離れて暮らすのには抵抗はなかったのか、本当のところはわからない。
そんなに名のある短大ではないけれど、行かせてあげたいという気持ちの方が、大きかったのかもしれない。

で、この時期の母は、正常だった。 

私の受ける短大のことを、知り合いの詳しい人に校風などを聞きに行ったり、私の進学に熱心だった。 
多分、自分が行けなかったから、娘には行かせてあげたいというような思いが強かったのかと思う。

何かに熱心になっていたから、症状が抑えられていたのかは、はっきりとは分からないけれど、とにかくこの時期は正常だった。 

そして、今思えば、母がこの時、正常ではなかったら、私の進学はあっただろうか?と思ったりする。

もし母に症状が出ていたら、母が心配で、やはり通える学校にしようと思っていたかもしれない。 

このことは、とても大きかったと思う。

結果的に、こちらの遠方の学校にしてよかったと、今は思っているから。

この状況と選択がなければ、私は親元を離れてはいなかったかもしれない。 


親元を離れての生活は、私にとっては、とても大きなことだった。





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