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母との30年

30
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#精神疾患の親をもつ子供の気持ち

母の晩年の様子。

母の晩年の様子。

母が亡くなる3年くらい前からか、さらに入院期間も増え、症状も変化してきていた。

常に何か、ブツブツと、声にならないような小さな声で、独り言を言うようになった。

食卓で座って、目を瞑って、ブツブツと呟いている。

お正月の母方の親戚の集まりでは、機嫌よく饒舌に話出したかと思うと、急に悪態をついたり。

母方の親戚で、母の姉妹や身内だから、症状はわかってくれているのだけれど、こちらとしては、せっか

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その後の経過、次の発症。

その後の経過、次の発症。

母が入院した。

その間は祖母が家事をしてくれていた。

私はその時、母がいなくて寂しいとかはなかったと思う。

母がいなくて、正直、少し気が楽だったかもしれない。

悲しそうな母と苛立つ父を見ている方が、よっぽどしんどかった。

2週間後、退院。

帰ってきた母は、いつもの母に戻っていた。 

入院が魔法のようだった。

7歳からすれば、母の病気が治ったというより、
いつもの母に戻ったという感覚

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誰か寝てますよー!

誰か寝てますよー!

あれから、母の様子がおかしくなって、何日くらい経っていただろう。
2、3週間は過ぎていたように思う。

で、そんなある夜の出来事。

私は当時、父と母と同じ部屋で寝ていた。
並びは、父、母、私。

ある夜中、
午前1時か2時かは覚えてはいないけど、

父が急に飛び起きて、 
「(母の名前)が、いない!」と、慌て出した。

その声で起きた私。

え?母がいない??

確かに、隣りの布団を触ると誰もい

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最初の発症

最初の発症

はじめに。

家族構成は祖父、祖母、父、母、兄、私の6人家族。(現在は、祖父母、母は他界。私は結婚して他府県へ。実家に父、兄が住んでいる。)

住まいは、周りは山、田んぼ、畑のような、
まぁまぁな田舎の一軒家。

祖父母は農家、父は自営業、母は専業主婦、兄は当時は中学生だったと思う。

というような、シチュエーションでのお話。。

最初の母の異変は、私が7歳の秋だったと思う。

母が日に日に、暗い

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