『蒼海』14号掲載7句
あぢさゐの犇めきてその奥昏し
職歴の狭間は沼地バナナ剥く
靴擦れに汗沁みたるや外回り
言ひかけてやめたる喉をソーダ水
すすり泣く面談の子や扇風機
日盛りや刃傷沙汰の規制線
背泳ぎの不意なる無音終戦日
南波志稲
作句は昨年の夏。たったの1年前なのに大昔のことのようです。
当時は街なかの就労移行支援事業所に転職して、転職したばかりの頃に職場の近くで殺人事件があったりして。研修も鬼のようにあってやれることは少ないのにいつも忙しくて(苦笑)、めちゃくちゃ狭い事業所でろくに昼休みもとれず、でもせっかく念願かなっての転職だったから毎日必死だったなぁ。
東京五輪もやるのやらないのの果てに結局やってたけどほとんど視聴せず。通勤時間が短くて朝の連ドラを見てから出勤できるのだけが救いだった。
その事業所も半年勤めた後、辞めることになりましたが。
蒼海の句会もZOOMでヒトの正面顔がずらーっと並ぶのがどうにも苦手で、ずっとご無沙汰しています。結社も辞めようかな、と思っていたところ「あぢさゐ」の句を推薦30句の末席に掲載していただいていて、もう少し続けてみようかなと思い直したりして今に至ります。
*ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。