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つかの間の幻影

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志稲です。結社誌等への既発表作品をまとめています。
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2021年8月の記事一覧

『蒼海』11号掲載7句

『蒼海』11号掲載7句

木犀の零るや鈴の音のごとく

片耳にマスクをはづし鰯雲

過去問をひとつ解いては胡桃かな

コスモスの峠を越えて会ひにゆく

聞くだけは聞かうか穂紫蘇しごきつつ

わかちあふ無言ありけり冬林檎

立冬の手漉きのやうな朝の月

             南波志稲

作句時期は昨年(2020年)の秋~初冬。
当時はまだ、図書館司書をしながら、精神保健福祉士の国家試験の勉強をしていたころです。

春先か

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