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『蒼海』11号掲載7句


木犀の零るや鈴の音のごとく

片耳にマスクをはづし鰯雲

過去問をひとつ解いては胡桃かな

コスモスの峠を越えて会ひにゆく

聞くだけは聞かうか穂紫蘇しごきつつ

わかちあふ無言ありけり冬林檎

立冬の手漉きのやうな朝の月

             南波志稲


作句時期は昨年(2020年)の秋~初冬。
当時はまだ、図書館司書をしながら、精神保健福祉士の国家試験の勉強をしていたころです。

春先からのコロナ禍が少しだけ落ち着いていて、軽井沢の先輩歌人に会いに行ったり、GOTOトラベルからの東京発着除外が解禁になったので、都内のビジホを予約して一人勉強合宿で模擬試験を受けたりしてました。

そのビジホに泊まったときに「やはり都内に戻ろう」と決めたのでした。それは転職活動やその後の生活のことを考えてのことでしたが、「また? 国試2か月前に?」と友人には呆れられたり。国試には受かったし転職できたし、結果オーライです。

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これまでは発行から1か月後くらいを目途に記事を公開しておりましたが、作句時季を記事公開の季節になるべく合わせるようにしようと思います。

前号との間が空きすぎないよう、間隔調整のため時季は少し早いですが公開します。


*ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。