こんな私でも結婚してくれますか?
今、私の心臓はドクドクしている。
だって、今から彼氏が家に来るんだよ。
それも後10分くらいで。
早く片付けなきゃいけないのにぃ〜。
終わりそうない。
ピーンポーン
来ちゃった。
どうしよう、どうしよう。
こんな私の部屋見たら幻滅しちゃうよね。
だって、外では完璧な人を演じているもん。
もう、諦めよう。また新しい彼氏見つけよう。
親からは早く結婚するように言われているけど。
久保「はーい」
どんよりとした声で返事をする。
〇〇「楽しみ過ぎて早めに来ちゃった」
久保「う、うん」
〇〇「どうしたの?」
久保「家の中片付いていないからここで待ってて」
〇〇「史緒里の素の姿みたいからいいよ」
久保「やだぁ、見せれない。引かれる」
〇〇「史緒里のことは引かないから大丈夫」
久保「本当に?」
〇〇「うん、史緒里のことが好きだからね。」
久保「絶対?」
〇〇「うん、絶対大丈夫」
久保「うーん、」
〇〇「入るね。」
久保「うわっ、待ってぇ〜」
ガチャ
〇〇はリビングのドアを開く。
〇〇「そういうことが」
久保「こんな私でごめんね。」
〇〇「いいよ。史緒里が全部が完璧主義じゃなくて良かった。」
久保「なんで?」
〇〇「人には絶対にできないことがある。それが整理整頓出来なかったっていうだけ」
久保「うわぁ〜ん」
〇〇「ヨシヨシ」
久保「なんで〇〇はこんなに優しくの?」
〇〇「史緒里のことが好きだから」
〇〇「今日は、一緒に掃除しよ!」
久保「〇〇はいいの?本当はお家デートしたかったんじゃないの?」
〇〇「史緒里と一緒にいるだけで幸せだからいいの」
久保「グゥ〜」
〇〇「お腹空いた?」
久保「うん」
〇〇「何か作ろうか?」
久保「料理出来るの?」
〇〇「弁当毎日作ってるよ。」
久保「あれ、〇〇の手作りなの?」
〇〇「うん、言ってなかったっけ?」
久保「言われてない」
〇〇「ごめんごめん」
久保「私、家事苦手だからさ」
〇〇「いいよ、それでも。史緒里が笑顔だったら」
久保「ありがと」
〇〇「何か、掃除する前に一丁入れるかぁ」
久保「やったぁ〜」
〇〇「冷蔵庫見ていい?」
久保「何も入ってないと思うけど」
〇〇「うーん、これだけあれば2品くらいは作れるな」
久保「うそっ!」
〇〇「史緒里はテレビでも見てて待ってて」
久保「〇〇のこと見てる」
〇〇「そっか」
久保「楽しみだな」
久保「何作ってるの?」
〇〇「ん?内緒」
〇〇「史緒里、出来たよ」
久保「やったぁ〜」
久保「料理まで運んでもらちゃって」
〇〇「いいのいいの」
久保「もう、食べていい?」
〇〇「いいよ」
久保「あむっ」
久保「ん〜おいしい〜ほっぺが落ちそう」
〇〇「良かった」
久保「もっと食べていい?」
〇〇「好きなだけ食べな」
久保「やったぁ〜、いただきます。」
久保「おいしかった、ごちそうさま。」
〇〇「お粗末様」
〇〇「さて、この家掃除するかぁ」
久保「眠くなってきちゃった」
〇〇「それは、食べ過ぎだよ。」
久保「まず、昼寝しない?」
〇〇「んもー、寝てきな」
久保「〇〇も」
〇〇「掃除は?」
久保「今日じゃなくてもいいんじゃない?」
〇〇「それは、そうか。とはならんのよ」
久保「30分だけ、お願い」
〇〇「分かったよ、寝よう。」
2人は、寝室に行く。
〇〇「あちゃー、寝室も汚いね。」
久保「てへ」
〇〇「先に掃除した方が…」
久保「おりゃ」
久保「これでベットが綺麗になったね。」
〇〇「どけただけでしょ」
久保「いいの、ほら寝よう」
〇〇「史緒里がそれでいいなら」
久保「早く、隣来て」
〇〇「分かった分かった」
久保「うん、おやすみ」
〇〇「おやすみ」
久保「💤」
〇〇「寝るの早っ!」
〇〇「可愛いからいいか」
久保(〇〇、嘘寝だよ、全部聞こえるよぉ)
〇〇「俺も寝よっ」
久保(〇〇も寝ている姿可愛いぃ)
〇〇「スヤスヤ」
久保(この間にっと)
久保「そっ〜と起きて」
久保「まずは片付けしなきゃね」
久保「散らかっているって言っても服選ぶのに決まらなかっただけだし笑」
久保「服はすぐに片付くな」
ガサゴソガサゴソ
久保「綺麗になった」
久保「次はアレしないと」
ガサゴソガサゴソ
久保「おっ、上出来👏」
久保「あっ、〇〇ってまだ寝ているやね?」
久保「大丈夫そう」
久保「ふぅ〜、ここまでが一苦労」
ガサゴソガサゴソ
久保「あー‼︎ミスった!」
久保「大きな声出しちゃったぁ」
久保「やり直さないとかぁ〜」
久保「もう一息」
ガサゴソ
久保「やったぁ〜‼︎できたぁ‼︎」
久保「後は、〇〇が起きるまで待つかぁ」
久保「もうちょっと、豪華にするかぁ
ガサゴソガサゴソ
久保「できたっ!」
寝室
〇〇「あれっ?史緒里がいない」
〇〇「もう起きたんかな?」
ガチャ
〇〇はリビングのドアを開く
〇〇「あ〜、おはよう史緒里」
パン‼︎
久保「おめでとーう‼︎」
〇〇「ん?何何」
久保「今日誕生日でしょ?」
〇〇「ん?」
久保「だから、おめでとうって!」
〇〇「えっ⁉︎」
久保「どうしたの?」
〇〇「今日じゃないよ?」
久保「ウソっ!」
〇〇「来月の今日なんだけど」
久保「1ヶ月早かったって言うこと!?」
〇〇「そうなる…けど..」
久保「ホントに⁉︎」
〇〇「うん、そうだけど」
久保「やっちゃったぁ〜」
〇〇「いいよ、史緒里が僕のために祝おうと思ったんでしょ?」
久保「うん。そうだけどぉー」
〇〇「僕は、史緒里から祝わえてくれるならなんでも嬉しいから」
久保「うん、」
〇〇「史緒里、ありがとうね」
久保「ありがとう〇〇」
〇〇「いいよ、史緒里祝ってくれてありがとう」
久保「うん、でも間違えちゃったし」
〇〇「いいのいいの」
久保「今日どうすればいい?」
〇〇「今日は1日僕のこと祝えばいいよ」
久保「そうする」
史緒里はケーキをもってくる
〇〇「おぁ〜、美味しそう」
久保「ごめんね、間違えちゃって」
〇〇「気にしないで」
〇〇「このケーキどうしたの?」
久保「隣の人が友達だから1日置いてもらった」
〇〇「そうなんだ」
久保「でも間違えちゃったし」
〇〇「いいの、気にしない」
久保「う、うん」
〇〇「こういう、たまに天然な所好きだよ」
久保「ありがとう」
〇〇は、史緒里にキスをした。
久保「ありがと」
〇〇「史緒里はこれからもずっと離さないから」
久保「ありがとう」
史緒里は、〇〇の優しさに涙を流す。
史緒里が泣き止むと、
〇〇は、膝立ちになっていた。
〇〇「史緒里、結婚してください!」
そこには、指輪があった。
久保「えっ‼︎はい!」
P.S.
〇〇(今日、誕生日なんだけどね。純粋で良かったぁ)
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