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生活の短歌_2019年10月

2019年9月から10月にかけて、twitterに発表した短歌を推敲したものです。


内臓が 喉にせり上がってるような顔 電車に 会社に 潜む人外

旅に出たつもりでアイシャドウを選ぶ 雲母や砂金を瞼に広げ

意を決し 口を挟むと止む会話 長縄跳びが苦手な気持ち

夜明けまでやり過ごすのだ 精神の墓標のように並ぶ酒瓶

記憶よりSNSのアイコンが あの人を上書きしている淋しい

ライナスの毛布のようにくたびれたスウェットの上の無精髭の他人

中央線 ご乗車中の皆様へ 今朝は富士山が光っていますよ


細く長く続けて、いつか作品をまとめられたらいいなと思っています。 応援していただけたら嬉しいです。