日記【 地震のこと(閲覧注意) 】

＊津波についての直接的な表現があります。お読みになるか、慎重にご検討いただきますようよろしくお願いいたします。

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水、トイレットペーパーの買い占めが起きている。
「自分だけ助かろうとしている」
「本当に欲しい人が買えなくなっている」
こんな言葉も横行している。
外野だったら、そう言いたくもなるだろう。
私も関東住みで、あまり影響が無さそうな地域に住んでいるため、
空っぽの商品棚を見て
浅ましいなぁ、とか、一瞬思ってしまった。
でも。
私が南海トラフ圏内に住んでいたら、と思う。
多分、水！ガソリン！なんて慌てて買いに走る。
危機感を持っていない人でも、旧Twitterなんかに
買い占めの写真なんか流れてきたら、それに倣ってしまうと思う。

そういえば東日本大震災の時は、
あ、これ関東大震災だわ、オワタ＼(^o^)／
くらいの、未経験の揺れに襲われた。
その時は、当日だったか、夜にガソリンスタンドに行った。
長蛇の列だった。
水とトイレットペーパーは買わなかったかな。
今思えばだけど、生理用品の買いだめは必要だったかもしれない。

 
その日は、うちの子猫が何処かに消えてしまって、
家族総出で探した。
見つかったのはベッドの下だった。
とても狭い隙間に一生懸命体をねじ込んだらしい。
火事場の馬鹿力で入ったらしく、出てこられずに居たのだ。
もしかしたら、不思議の国のアリスよろしく、ベッドの下で成長してしまったのかもしれない。

計画停電とか、仕事では本当に困った。
データが飛ばないよう、少し前に全員パソコンをoffにする。
レジなんか使えないので、全て5000円の預かり金にして、後日返金。
てんやわんやしていた。

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＊ここから次のラインまで、津波についての直接的表現を書いております。お読みになるかは慎重に御検討頂き、読むのをやめるなり飛ばすなりして下さい。

津波、原発のニュースには驚いたが、
あんな大惨事になるなんて思わなかった。
それは、そこに住んでいた人も同じだと思う。
当時は、原発が爆発する映像が繰り返し放送されるばかりで、
津波の映像は殆ど無かったように思う。空港、港の映像が何度も流れてきていた。
きっと、一般人が撮影した映像をテレビ局に差し出せない状況であったり、テレビ局も被災していてそれどころじゃない、あるいはあまりにもショッキングで、放送できなかったのかもしれない。
ここ数年で、テレビや旧Twitterなんかで生々しい津波の映像が流れるようになったような気がする。
屋根しか見えなくなった家々が、ぶつかり合い、お互いに破壊しあいながら流されていく。
映像には、撮影者の「ああ、ああああ」という、為す術もなく絶望した嘆きや、叫ぶ人、泣く人の声が録音されていた。
その声が、どんどん大きくなっていく。
そうする間にも、さらに水かさが増してくる。
ぶつかり合った家が文字通り粉々になっていき、波が引いていくと、そこには瓦礫しか残っていない。
非常にショッキングで涙が出てきて
こんなもの放送するなと思いつつ、釘付けになってしまった。
本当は、この映像を皆が見なくてはならない、とも思った。

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正常性バイアス、という言葉がある。
「このくらいなら大丈夫」と自分に言い聞かせ、
心の平静を保とうとする人間の心理だ。
自分には、そんな悲惨なことは起こるはずがない、と。 

でも、それはやってくる。
私だって、現実感はない。正常性バイアスに引っかかってしまっているのだ。
南海トラフとは無関係らしい首都直下地震や富士山噴火の噂がまことしやかに囁かれているが
それもどこかありえなく感じてしまう。
まさかね。そんなわけない。
日本沈没とかドラゴンヘッドとか、ないないない。

南海トラフは、お盆を狙ってくる気がしている。
能登半島は元日だった。
家族が集まるような時なので、安否確認が必要のない家庭も多いことだろう。
しかし今回は事前に知っているため、帰省できない人が大勢出てくる。
南海トラフ圏外に脱出して誰かのところに身を寄せる人も出てくるだろう。
新幹線や飛行機や宿は、キャンセルと予約とが大量に発生して、カオスになりそうだ。

バイアスがかかっているなりに、できる事をやっておこうと思う。
モバイルバッテリーの充電とかね。

死にたい死にたい言いつつも、やっぱり地震は怖い。
日常が失われる事が恐ろしいんだと思う。
生きるのが、もっともっと辛くなるのだ。
その、もっともっと辛くなるのを回避するために、
人は買い占めるんだと思う。それは、
「自分が死ぬはずがない」というバイアスがかかっているからかもしれない。
避難所生活をしている自分を想像している。死ぬことは想定の範囲外だ。

買い占めもいいけど、生前整理も忘れずに。

皆様、ご武運を。