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【日記】あの子の笑顔をあきらめた。

部屋のベット脇に温湿度計を置いている。

朝起きると蒸し風呂のようになっている自室がいったい何度なのか気になって買ったのだ。

どうせ買うならと顔のアイコンが表示されるタイプのものを購入した。快適な環境だと笑顔になり、適温が一目でわかる代物だ。

しかし買って1ヶ月近く経つが、温湿度計はずっと不満げな顔をしている。

先に断っておくが私の部屋にはエアコンがついている。仕事部屋でもあるので作業に支障がないよう、暑い日は冷房をかけている。なかなか快適な部屋だと思うのだが、温湿度計はずっと不服な顔をしている。

あまりに笑わないので「こいつもしかして笑わない子か?」と疑い始めたとき、うっかりエアコンをかけすぎて部屋をキンキンに冷やしてしまった。

こりゃ寒いわ。と震えつつ温湿度計を確認したら顔がにっこにこに笑っていた。

初めての笑顔だ。ようやく見れた!という喜びと同時に、
「こいつとはまじで気が合わないな。」と確信した。

のちに説明書を確認したら温湿度計の笑う条件は温度18°〜25°、湿度40〜69%と書いてあった。

そして私にとっての夏場の快適温度は27度ぐらい。今のところ分かり合えそうにない。私は温湿度計の笑顔を諦めた。

そもそも暑さが和らげば勝手に笑ってくれると思うので、大人しく秋の訪れを待つことにした。

ちなみに蒸し風呂のような寝起きの自室は温度29.8°の湿度81%だった。
朝からこれは笑えない。

ほんとに秋が待ち遠しい。

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