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彼女のこと

遠くに住む彼女のSNSを見た。
久しぶりに更新されていた内容に闘病の過程を知る。何年ぶりだろう。笑えているね。

転勤族時代のママ友。子どもたちの幼少期3年半をお隣さんで過ごして、その後は時々のお付き合い。だった。

彼女の病気を知ってから年に一度会いに行こうと決めた。そんな数年を過ごして段々と疎遠になった。
会いに行けば病気を感じさせない様子で時間を過ごす。
下手な気遣いは無用な気がしていた。それはお互い様と思っていた。
でもだんだんと、それは彼女に多大な負担だったに違いないとの思いが膨らんでどうしようもなくなった。
一緒に買い物をすれば休憩するタイミングを見誤る。(あぁ歩かせ過ぎちゃったなぁ)
一緒に食事をすればチョイスを見誤る。(あぁ負担なメニューのお店だったなぁ)
会話に慎重になる。(あぁ言わなきゃ良かったなぁ)

会いに行けばきっと体調に無理してでも時間を作ってくれるのだ。
会えば気を遣う関係が辛くなった。
そんな感情も私の思い込みかもしれないけど。自滅したのだ。

彼女は前向きだ。色んな葛藤を乗り越えてきた泰然さがある。言葉にするとあっけらかんとしているけど、本当に本当に大変な思いをして生きているんだと思う。

友だちの立ち位置を放棄した私だ。
フォロアーなんて立場でもない。
時々こそっと覗く程度で、ずるく安堵するのだ。



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