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【WEEKLY OCHIAI】2021.5.26 ワクチン接種 最速化戦略

今週のWEEKLY OCHIAIは、ワクチン接種の最速化戦略について、高島宗一郎(福岡市長)さん、宮坂昌之さん、宮田裕章さんとスペシャリストたちと議論。首長、ウイルス、医療データの専門家達の現場を踏まえた議論は一見の価値あり。

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■ワクチン接種の現状

・ワクチンによって中和抗体ができ、ウイルスに結合して定着を防ぐ。結合する目印は複数あり、全てに対応しているため、一つ二つが変異しても問題ない。また、中和抗体以外の抗体もある。

・抗体は8ヶ月程度で下がってくる。また打てば抗体は上がるので、年1回打っていくことになる。

・抗体が効かないノンレスポンダーも存在する。しかし、米国、イスラエルの数多を見ると少ない方である。

■行政の現状

・福岡市では、かかりつけクリニックでワクチンが打てる仕組で対応。この効果的な準備に,高島市長は「去年からわかっていた」から当たり前に周到に検討・準備できたとのこと。

・福岡市が独自に頑張っているように、各自治体が自分で取組みを考える必要がある。オペレーションも千差万別となる。システムも100ベンダーが入り乱れている状態。

・最初はどの国も混乱している。官民含めて、改善していくことが必要。米国ではAmazonが協力したように、レイヤを作って、各層で連携しながら解決を図ることが大切ではないか。

■日本のワクチン戦略の課題

・コロナの有事を、平時の対応をしている。これでは、過ぎ去ってくれる自然災害にしか対応できない。
 ※安宅和人さんの回で言われた変身ableが大切!

・ワクチン開発は、過去のワクチン系問題から政府からの資金が出なくなり、ワクチン産業は衰退。
追いつこうと頑張っても、臨床試験において追いつけない仕組ごある。後発はプラシーボのダミーを打たれる確率があるため、既にあるワクチンの方を使いたがる。

■ブラックボード : ワクチン接種最速化

【高島宗一郎】いかに早く打てるか。国のデータが繋がっていないため、早い対応ができない。次の対応に向けて、最速で変えるようにしたい。

【宮坂昌之】焦らず、あわてず、あきらめず。

【宮田裕章】最善は変わる。普遍的な定理は、不確実な世界では最善の一手は変わり続ける。実行再生算数0.75、水際徹底、ワクチン…常に状況を見続け、変化に対応できるようにする。

【落合陽一】サンクコスト。五輪もサンクコスト。朝令暮改やるなら、サンクコスト考えず意思決定した方が良い。

■感想戦

ワクチン戦略もおいても日本の課題として出てきたのが、平時→有事の話。この切り替えをいかに早く行えるか。日本は幸いにも不幸であったのが、近年のウイルス被害が少なかった。つまり、常に平時の平和ボケしているのである。
有事への対応ができないのは国家的危機である。結果、ワクチン敗戦、デジタル敗戦と負け続けている。時代が時代なら、本当の敗戦をしている。
平和ボケが許される世界で、平時にステータス全振りして昭和まで勝ってきた。ただ、もう時代は昭和ではない。

システムでは有事に備えて、ホットスタンバイ、コールドスタンバイを使い分けている。またアジャイル型で失敗しながら改善していくスタイルもある。
ウォーターフォールもアジャイルも一長一短であり、ものによって一長を活かすために使い分ける事が重要。短いところを活かすと、ウォーターフォール型アジャイル開発となってしまう。

※安宅和人さんとの神回はこちら。


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