【クリティカルシンキング】
当院の育成プログラムでは、まず初めに習得してもらう技術として、クリティカルシンキング(批判的思考)があります。
事象に対して、本当に因果関係は正しい
か批判的に検討する思考方法です。
例えば、
「ジャンプしたら3m先の空き家の瓦が落ちた」という事象があった場合、「ジャンプしたら、瓦が落ちた」ことは時系列的に正しい。
しかし、何かの力が瓦に伝わって瓦が落ちたことは間違いないが、それは本当にジャンプと因果関係があるのか考える必要があります。
・ジャンプの衝撃が伝わったか?
・重力か?
・風か?
・空気の振動が伝わったか?
・ジャンプした時に、何か飛んで当たったか?
・ジャンプを見て苛立ったおっちゃんが柱を蹴飛ばした?
・
・
言い出したらキリがないほど仮説はあります。
仮説ができれば、次は検証方法を考えます。
つまり、どうしたらそれぞれの仮説について、証明or否定ができるか考えます。
厳密には、元々あった瓦の正確な位置がわからなければ、確証を得ることはできず推測にすぎません。
こうした、仮説の立案と検証を繰り返すことで、思考は鍛えられます。
現場で仮説検証を繰り返すことは大切ですが、現場でなくても訓練は可能です。
それは論文を批判的に読むこと。
この仮説はどうやって証明したの?
他の要因は否定できているのか?
この主張は言い過ぎかな?
有り得る事象やけど発生頻度は多くないかな?
なりより、
「これってほんま?根拠は?」
と考えながら読むと主張と根拠をセットに考える癖が付いてきます。
学校や資格取得のテストは教科書をそのまま受け入れなければ合格できません。
しかし、臨床現場で間違いない方法を選択するには、論文や教科書、患者さんの話、関係者からの情報ってほんまかな?
と疑って考えなければ間違った方向に行く可能性があります。
疑って進まないのではなく、疑いながら間違いない道を探すのです。
正解がわからない状況では、クリティカルシンキングば必須の技術であり、当院では初めに習得してもらいます。
答えを知ることより、答えを自分で探して証明することができる、そんな生活機能訓練士を育成しています。
友達と議論する時に、「ほんまなん?」て言い過ぎると嫌われます。気をつけて(⌒▽⌒)
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