【小説】グラビア編集のABC【148枚】
一 「セーラー服に大人の下着を着けるからエロいんだろう」
息巻いて言ったのは、白のポロシャツもはじけんばかり、巨躯の副編集長、塩田さんである。
「初めて聞く説ですが、白とか縞とか、そういうのがマッチするんじゃないんですか」聞いたのは、二十歳の学生アルバイトの谷崎くんである。
「違う。逆に、エロいかっこうで下着が白だから、エロティックな錯乱が混沌を生み、リビドーが発生するわけよ」
「クロスさせるわけですか」
「そう。コントラストというものがリビドーをかきたてるんだ。なあ、川崎さ