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【自伝(??)】拗らせのーこの半生(2021年5月・32歳)

2021年5月。32歳。
八年お付き合いしたDさんとお別れした。
とは言っても、今はまだ緊急事態宣言中というのもあり、私が家を出ていくのは6月に入ってからである。
それまでは文字通り本当の同居人として、友達として過ごします。


とっくにお互いに恋愛感情がなくて、兄妹のような親友のような、そんな関係であった。

Dさんから貰ったものはたくさんある。

私が思っているよりも世の中は楽しいこと。
私が思っているよりも人は優しいこと。
私は自分で思っているよりも強い人間であること。
私は生きていていい人間だということ。

逆に私がDさんに与えたものは何だろうと考えた。

デリカシーの大切さ。世間の常識。
真正面から本音で話し合わないと、人は本当の意味で分かり合えないこと。
嘘なんかつかない方がDさんは魅力的だということ。

こんなもんしか思いつかないな。

何年も前から恋愛感情はなくとも、昔は心から愛していた時期があった。
この人とずっと一緒にいたいと思ってた。

でも私がしっかりできなくて、フラフラもして、Dさんを信用できなかったりもした。

たくさん傷つけたし傷つけられた。

それでも八年も一緒に過ごして、楽しいこともいっぱいあって。
幸せでした。

付き合って初めてのクリスマス。
観覧車が90分待ちで、待ってる間に寒すぎて二人して凍え死にそうだったこと。
車に戻ると暖かくて生き返って、それが笑い話になった。

鬱で落ち込んだ私を、急遽近場の温泉に連れて行ってくれたこと。
その時は冬で雪が降っていて、そんな中入る露天風呂がすごく気持ちよくて、気分が楽になった。

Dさんの研究室に二人で過ごしたこと。
一生懸命研究するDさんを見ているのが好きだった。

Dさんが番組制作会社に就職し、その会社のドラマ企画募集に向けて二人で頑張って企画書を書いたこと。
オリジナルストーリーを私が書いて、Dさんに読んでもらって何度も修正を繰り返して、分厚い企画書が完成した。
大賞を取るとドラマ化に加えて100万も貰えるので、100万のために必死に書いた。
私がお話を趣味として書くきっかけになった出来事。
頑張っていっぱい書いたねという意味で、努力賞として三万円をいただいた。
だが後日、とある映画のDVDを借りて観たところ、設定がたまたま駄々被りしており、その映画を最後まで観ることができなかった。
ドラマ化しなくてよかったと安堵したが、ある意味黒歴史である。

眠れない私をよく深夜のお散歩に連れて行ってくれたこと。
Dさんの仕事が忙しくて疲れてても、私のためにと連れ出してくれた。
疲れて寝るために全力ダッシュしたりもした。
雨が降っていた時にはビニール傘を差してコンビニへ。
すると私たちが差していたビニール傘がパクられていたので、新しくもう一本買った。
そして24時間やっているスーパーで買い物を済ますと、さっき買ったばかりの傘がまたパクられていた。
それが面白すぎて笑った。
またある日は、自販機で飲み物を買うと何故か無限に缶コーヒーが出てきた。
それも面白すぎて笑った。
自販機の故障だろうと思ったのでちゃんと連絡しました。
あっ、もちろん盗ってないですよ。

私が鬱でどうしようもなく落ち込むと、仕事を抜け出して帰ってきてくれたこともあった。
「怒られちゃうよー」なんてDさんは笑いながら言っていた。

他にも昔の思い出はたくさんあるけど、最近は一緒に過ごす時間が少なくて。
新しい思い出はあまりない。

私は優しいDさんに甘えすぎて頑張ることを放棄して、Dさんを追い詰めた。
Dさんは私にサイコパスな一面を見せ、Dさんに対する恋愛感情が冷めてしまった。

お互いに恋愛感情が冷めてしまう原因があって、お互いに別に気になる人ができたりして。

すれ違うことが多かった。
そしてお互いに対する関心もなくなった。

だから、こうなることは必然である。

でもやっぱり、Dさんとお話をするのはすごく楽しい。
二人で話すと、今でも数時間は途切れずに会話が続く。

だから本当はすごく寂しくもある。

だけど、私は今までDさんに甘えすぎて頑張ることを放棄して、Dさんに負担をかけすぎた。
だから私はちゃんと自立する必要があるし、今がその時なのだ。

私の人生、色んなことがあった。
生きていくのが嫌で、生きている意味も分からなくて、その上乳ガンにもなって。
メンタルがよくグチャグチャになる。

そんな私をDさんはずっと支えてくれた。
仕事が忙しくても、ずっと気にかけてくれた。

そんなDさんがくれた、「私は思っているよりも強い人間」だという自信を持って、離れて自立の道を行く。
いや、めっちゃ不安だけどね。

でもDさんを解放するために、私が自分らしく生きていくために。

寂しいしすごく不安だけど、これがずっと支えてくれたDさんに対する恩返しになると分かっている。

恋愛感情はなくともお互いに尊敬しているし、一番の理解者はお互いであるとお互いに自負している。

こんな関係を築ける人って、多分今後そうそう現れるものではない。

だからこれからは友達として、何かあったら愚痴ったり相談したり、そんなふうにやっていこうと。
まぁどちらかに新しく恋人ができたら、それは控えるけれど。

私の人生において、Dさんの存在は誰よりも大きくて、人生の恩人で、幸せになってほしい人です。
あと、今までお付き合いしてきた人の中でダントツに一番いい男でもあります。

辛いこともあったけど、すごく楽しかった。
本当に本当にありがとう。
頑張ってる姿を見てもらえるように頑張るよ。

お互いの今後に幸多からんことを。



そして、このnoteやTwitterで励ましの言葉をくださった方へ、言葉はなくとも気にかけてくださった方へ。

本当にありがとうございました。

非常にネガティブなツイートをしてしまったり、とてもご心配をおかけしたと思います。
誠に申し訳ございません。

でも皆さんの優しいお気持ちが心に染みて、勇気と元気を貰えました。
すごくすごく嬉しかったです。

多分まだまだご心配をおかけしますが、応援してくださると幸いです。

皆さんがくれた優しさを支えに、私も前を向いて、ゆっくり自分らしく頑張っていきます。

感謝を伝えることしかできませんが、私も皆さんに何かあった時に支えられたらなと思います。
そのためにももっと強くなります。

みんなで一緒に笑って楽しく過ごしましょうね。

改めて、本当にありがとうございました。

皆さんにも幸多からんことを。



昔から好きでよく聴いているレミオロメンの「ビールとプリン」みたい。



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