悲しきメモモンスター

僕は自分の記憶力を全く信用していない。
クレジットカードの暗証番号の3桁すら覚えられない。
(最近やっと家の郵便番号を覚える事が出来ました)

だが周りの人からは、細かい事をいちいち覚えてる口うるさい小姑のような奴だと思われている(と思う)。
これは僕の記憶力が優れているからではない。
僕がメモ魔だからだ。
転職するとしたら履歴書に「趣味:メモ」と書く程のメモ魔である。

なぜ趣味と言えるほどのメモ魔になったのか?
これは環境のお陰(せい)である。
僕のように忘れっぽい人が多い環境に身を置く事が多かったので、これはメモを取らないと全員忘れるなと思い多くメモを取るようになった。
結果その環境によって悲しきメモモンスターが産まれた。

何が悲しいってメモを取って管理するという事が想像以上に大変なのだ。
メモは時間の経過と状況によって変化する。
(取ったメモを実行したら消さなくてはいけないというように)
常にメモの状態を見て正しく形成していく。
本当にそれが大変なのだがやらないと泡のように消えてしまう大事なタスクがあるので頑張るのだ。

もちろんメモを取っていると良い事もある。
昔取ったメモを見返すと当時の思いや気持ちが蘇ってモチベーションが上がる。
例えば昔取っていたメモ…

空想は知識より重要である、知識には限界がある、想像力は世界を包み込む。
アインシュタイン

いつ取ったか分からないが当時の僕は今より大分高尚な精神を持っていたんだなと思った………

たまにメモによって迷宮入りの謎が増える事もある。
泥酔した翌日にメモアプリに「倉庫」とだけ残されていた事があった。
普通にBARで飲んでただけなのだが…
未だに何の暗号だったか思い出せないが、こんな風に自分が無意識の時に取った行動に思いを馳せる事が出来るのもメモの良い所だ。

これを読んでいる人の中にも自他共に認めるメモ魔の人がきっといるはずだ。
そんな人とメモ談義をしながら語り明かす夜も悪くない。
もしそんな夜が来たら…
その日ばかりは話すのに集中しよう。
誰かがメモを取ってくれるだろうから。

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