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子どもたちの落とし物(その4)卵はどこから来た?

2年前のとある夕方。仕事から帰宅して夕ごはんを食べていると、すでに夕飯を終えた長男が廊下を走って来て、唐突に

「ヒヨコが飼いたい。卵から孵してみたい。」

と言い出しました。


小学校1年生。影響されやすい年頃、またテレビでヒヨコの映像でも見たんだろう。

「どこに行ったらヒヨコの卵が手に入るの?冷蔵庫に入っている卵を温めたらヒヨコが生まれる?」

と聞いてくる。

「冷蔵庫の卵からはヒヨコは生まれない。ヒヨコを飼育しているところからヒヨコをもらってくるしかないんじゃない?」

と、適当に答えてみたけど、長男は食い下がる。

「卵から孵したい。ヒヨコが生まれる卵はどこに行けば手に入るのかなー。動物図鑑で調べてみるよ。」
と、長男。

「鳥は動物じゃないでしょ。鳥でしょ。」と、ピント外れな横槍がカミさんから入るが、長男は無視して図鑑を調べはじめる。

図鑑には、『ニワトリは、キジを家畜用に改良したものである』と書いてあった。へー。

それを見た長男は、
「キジなら山にいる。山にニワトリの卵を探しに行こう!」
と言う。

「山にニワトリいないでしょ。野生のニワトリって、なんか怖いわ。ニワトリ飼ってるオジサンにもらってこようよ」と言う私に対して

「ニワトリ飼ってるオジサンはどこから最初のヒヨコを手に入れたの?山から取って来たんじゃないの?」と長男。

長男の頭の中では、ニワトリ=キジ=山にいる=オジサンは山から卵を取って来る、という図式が完全に成り立ちました。

卵が先か、オジサンが先か。

確かに、オジサンは、卵がありきの存在。やっぱり卵は山にあるのか。。。私もそんな感じがしてきた。

長男を納得させるには、山に行くしかないようです。

野生のニワトリ。目撃情報あるかな。。。



数週間後。


長男は、やっぱりニワトリは山に生息していて、ニワトリ業者のオジサンが山から取って来るんだと言う。。。前回同様、これを否定する確かな情報を持ち得ない私は、寝る直前だったこともあり、話が深みにハマる前に話題を変えることを試みようと、こんな質問をしてみた。

「卵とニワトリは、どちらが先に存在したか。そんな疑問が世の中にはあるんだ。どっちが先だと思う?」

すると長男は、速答。

「ニワトリが先に決まってるでしょ!」

えっ?そうなの?決まってるの?
その理由を聞いてみると、

「だって、生まれたヒヨコは誰が世話するの?親のニワトリがいなければ、ヒヨコが大人になれないでしょ!」

うーむ、、、そうかもしれない。。。

小学校1年生の回答に妙に納得してしまう父ちゃん。
そこまで明確な回答が返ってくるとは、、、父ちゃんビックリしちゃうわ。。。

スッキリして寝た長男と、スッキリ答えられて、微妙にスッキリしない父ちゃん。

まあ、そんなもんなのかもしれないね。「卵が先か、ニワトリが先か」の答えは、「ニワトリが先」です。それでいいや。


でも、野生のニワトリは、この目で見るまで信じません。皆さんの目撃情報、お待ちしております。


以上です。






サポートいただけたら、デスクワーク、子守、加齢で傷んできた腰の鍼灸治療費にあてたいと思います。