悪夢をワクワクの夢に変える◯◯との対話
ひどい夢を見た。先の見えない無茶なレコーディングが始まろうとしているのだ。格安にスタジオは抑えられていて、といっても自分には到底払えそうもない高級そうなスタジオだ。自分はといえば夢らしく、なんの閃きも、手掛かりになる曲の準備もなく、自分で選んだ訳ではない、正直に言って得体の知れないミュージシャン達を収集し兼ねている夢だ。二、三人に会って日程について話し合う機会を持ったが、話し合いなんていうもんじゃない、無駄話とそれぞれスケジュールがつけにくいのだといいう印象をたっぷり不安材料として見せつけられただけで、なんの進展もなくお開きとなった。わたしにとってもはとてつもない額だが、このクラスのレコーディングとしてはかなり低予算なのだろう。どのミュージシャンも慇懃無礼で渋い。その上(夢だから)そこそこ期待していたピアノの男性が、呑んだ勢いで、最も期待していたイケメン奏者に暴力を振るってしまい。イケメン奏者は意識がない。「とにかく救急車が先だ」とかいいながらその場を取り仕切ったり。場面変わって、心の拠り所にしようとしていた、昔馴染みのミュージシャンは、シースルーのセクシーワンピースで現れ、しかもロンドンからやってきて(赤坂的なところにだ)、同伴の女性は「今ロンドンは宇宙開発関係者が多いでしょう、だから彼女も○○陽性の疑いがあるのよ」と、どうやら宇宙から持ってきちゃった何か?病気であると説明するのだ(夢だから)。じゃあ、彼女のスケジュールも抑えられないということではないか?そういう中、高級なレコーディング兼その場で曲も作っていくためのリハーサルスタジオは与えられた時間をどんどん消費していくのだ、エンジニアもアシスタントもスタンバったまま石の様に待っている。これをひどい夢と言わずになんと言おう。
起きてトイレに行って再びベッドに戻った。こんな夢は早く忘れて寝直したい。すると珍しいことに、腸さんが「そのレコーディング、現実だったらどうすればいい?」と訊いてきたのだ。いつもなら、ストレスになるような事柄を脳が反芻しようとすると、真っ先に弱る内臓がそんな質問をしてくるとは。面白い、ここは前向きに回答を出して、脳も、腸も安心できる状態にして寝直そうじゃないか。と思ったところで、半分寝てる様な状態でも昨日書いた、丹田から下は左回りで(これは書いてなかった)、上は右周りのスパイラル呼吸法を自然としはじめているのだ(ここは夢ではない)。練習の成果があってか、やはり体が暖かくなってきて、所謂悪夢の後味の悪ぅ〜い感じが切れ切れだが薄れてきた時に、閃いた。まずは予定を管理する人を雇うのだ。スタジオの押さえや、ミュージシャンのスケジュール、そしてなによりもそこで、わたしのいつもの、現在こなしている日課の流れに沿うように、タイムテーブルを組んでもらえばいいんだ。わたしはいつもの通り起きて、レコーディング中なら曲やら歌詞やら編曲のあれこれを書いて、決まった時間に朝のトイレに行って、ヨガして食事して11時にスタジオに来るから、エンジニアさんとアシスタントさんはそこから録れる様にしておいてくれればいい。お昼は同じ時間に取りたいし、その後は来てくれたミュージシャンに準備してもらっている間に散歩させて欲しい。主人には主人の人生があるのだから、彼の仕事の様子と、スタジオとの距離感にもよるが、その時に一緒に散歩できるといいなぁ。戻ったら、来てくれたミュージシャンがトラックに合わせてどんな事ができたり、やってみたいかを見せて欲しい、よかったら録るけど、それよりもその人が好きな事を教えて欲しい。ピアニストに来て欲しいなぁ。カホンも叩けるドラマーにも来て欲しい。書いていてひょっとしてこれは悪夢ではなく、楽しい夢の話をしている気がしてきた。いい感じ。
その後はもう五時くらいには帰って、軽い夕食のあと、本を読んだりして八時には寝る。早寝でしょう?でも鬱の時は横になりたいから待ち遠しかった八時。早起きの日課を試してみたかったから、時には強制的に寝ていた八時だ。そんなふうに腸と対話しているうちに、腸も安心したのか、悪夢の後味も消え、これでこの手の全く勉強してないのに試験会場にいたりする的な悪夢の一つを希望溢れる将来の夢に置き換える事ができ。次見る時にお昼はどんなお弁当がとってもらえるのか?そんな予算があるのか?などにワクワクしたいと思う。腸は続けてこう話す。井戸は掘れていたし水もあったのだと。自分を暖める炎が弱くなっていたのだと。なるほどな〜と思った辺りで、寝直しはやめて、起き上がった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?