繰り返す
4月に入社した後輩たちの愚痴がチラホラ聞こえ始めてきた。嘆いているのは皆、指導者の先輩方である。
私の定位置は部署内の裏方が固まるところ。
新人たちが主にいる場所からやや離れた場所で人に相談しやすい。
そして6月になると基礎の大方を教え終わり、よしじゃあやってみよう!と徐々に実戦に移る時期。つきっきりだった先輩が少し後ろから見守っている状況のため、指導内容を理解しているかどうかわかりやすく、新人の逸話が生まれやすい。
今年も大笑いの逸話が生まれているが、指導者側は笑えない様でグッタリしている。
よくある愚痴は「理解していない」「言われたことをするだけで自分で考えようとしない」「メモを取らない」
学生気分が抜けない新人への指導にどうしてもイライラが募っている様子だ。
指導者の先輩面は主に20代後半。人によっては3年目の20代前半も。アラフォーで社会人を10数年経験している私の目には、「おんなじ事を繰り返すんだな〜」とあるあるを微笑ましく思ってしまう。
以前の職場で新人に指導をした時、私自身も同じ事を感じた。そして「今時の子はこういう感覚なのか」と世代や時代のせいにしていた。
が、数年経ってその時の新人が先輩として新人を教育した時にも同じ事を言っていた。
「理解していない」「言われたことをするだけで自分で考えようとしない」「メモを取らない」「今時の子はこういう感覚なのか」
その言葉に驚いたことをよく覚えている。
経験を積む上で、急に先輩に言われた意味がわかる時がある。
あ、アレはこういう事だったのか!
その経験があると先輩の考え方や指導にも納得できるし、自分自身の成長も感じられると思う。
ただ不思議とハッとした経験がないまま習得してしまうこともある。
新人の時は出来なかったけれど自然と習得して当たり前になってしまい、後輩がなぜ出来ないのかわからない!となってしまうパターン。
最近周りで聞こえ始めている内容はまさしくこの内容で。指導者たちの話をなんだか微笑ましく聞いてしまう。
きっと新人の頃みんな言われていた内容だと思うから。自覚がないまま習得したんだろう。
新人たちはいっぱいいっぱいなんだと思うよ。まだ入社して3ヶ月。じっくり付き合っていかなくちゃ。社会人意識は少しずつはついていると思うよ。
指導者たちもいっぱいいっぱいなんだよね。
自分の仕事もあるのに新人の面倒も見て。思うように進まないし、新人の行動で迷惑をかける相手が出ると責任を感じてしまうよね。
一生懸命だからこそ、苛立ってしまうのもよくわかる。愚痴をいう指導者方にこんな事はまだ言える状況ではないので、そうだったんだ、大変だったねと聞いてあげることしか出来ないけれど。
きっと新人たちは新人たちでよく聞く愚痴を言っているんだろうな。
私も年相応に経験から学べているんだな〜と自分自身の変化にも気づいて苦笑いしてしまった。
年上だからってなんでも上なわけじゃない。
人生の後輩から学べることはたくさんある。
けれど今回のことは経験しているからつい上から目線で言ってしまおう。
新人も指導者も愚痴が微笑ましいぞ。お互いがんばれ!
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