見出し画像

人生を変える、アートの力。「松井守男画伯×音楽家・林晶彦氏」

はじめまして。
大久保信克(のびー)と言います。
普段は講演やセミナー・研修講師をしています。

今、私が一番インスピレーションを受けている2人の芸術家がいます。その方々を通じて得た気づきを中心に「アートの力」について書きました。


はじめに

通常、講師業は「アート・芸術」に分類されることはない。
だが、よく考えたら・・・

全部アートだったのではないか。
アートのおかげで今の自分があるのではないか。
いや、人生そのものがアートなのでは。

2人の芸術家との出会いによって、
そんなことを思うようになってきた。

今やっている笑いの講演や、意味のない言葉を口に出す「ジブリッシュ」を活用したワークショップもアートの要素がかなりある。即興芸術のようなワーク、感性を磨く場面が多々ある。感情のエネルギーも爆発させるから、全員がアーティストのようだ。

ジブリッシュの世界は、完全なる非言語の世界だ。だからこそ、非言語の要素が強いアートとも通じあう。

こうした気づきもすべて、この舞台があったことで深まった。

11月8日18時30分〜東京オペラシティ・リサイタルホールにて。
2人の芸術家による特別な対談、そしてピアノ・ソロコンサート。

スクリーンショット 2021-11-05 16.17.11


この日の司会に、なぜか私の名前があるのだ。



アートに導かれた人生

自分は芸術家でも何でもない(と思っていた)。

関西の大学を卒業後、沖縄の会社に就職。その後、衆議院議員秘書に転職後、インド旅をきっかけに独立。今は会社を立ち上げて、主に講師業を行っている。本格的に芸術作品を描いたことは一度もない。

しかし、小学校や中学校のときに一番好きな授業は「美術」だった。圧倒的な没入感。楽しさ。時間の流れ方のはやさ。こだわり。すべてにおいて他の授業とは違った。高校時代はラグビー部だったが、美術部も検討したほどだった。

大学時代も人生の転機となる出逢いは現代アーティストの存在だった。そこは次回以降に触れたいが、故・鷲見康夫先生という芸術家との出逢いに人生が変わるほどの衝撃を受けた。その後も、魂がシビれるような出会いは、どこかネジが2つも3つも失っている芸術家が多かった。

何より人生に大きな影響を与えてくれた祖父も画家だった。そして、普通とは違う生き方をすることの大切さをよく語ってくれていた。

画像2

音楽という点でも幼稚園〜中学生まではピアノを。高校受験の時は、井上陽水さんを熱唱しながら勉強して合格。陽水さんの独特の世界観が染み込んで右脳開発が進んだ(と勝手に思っている)。

大学時代は100名を超えるオーケストラ部に入部。ファゴットを吹く。そこで得られた感性、学び、出会った先生方からの教えも大きな糧になった。それから・・・という具合に、芸術との出会いによって今があることに気付かされた。振り返ると、いつも近くにアートがあった。


2人の芸術家との再会

アーティストと名乗ったことも活動もなかったから、芸術方面で自分が何か際立ったことをするとは想定していなかった。しかし、人生は不思議なことが起こるものだ。

11月8日の夜。東京オペラシティにて。
芸術家2人による対談が行われ、その司会をわたしが務める。

お一人は、ピカソ唯一の弟子で、フランスで最高の勲章を受章。
フランスの至宝とも呼ばれ、世界を舞台に活躍する巨匠。

お一人は、高校中退後、単身パリやイスラエルで音楽修行。
1,000を超える作品を作曲。国連でも演奏した天才音楽家。

そんなお二人による初のコラボレーションの場がやってくる。
巨匠の絵画「光の森」をモチーフに、天才音楽家が作曲。
その初演となるピアノソロコンサートだ。
わたしはその前に行われる20分ほどのプレトークの司会を行う。

わたしは芸術が専門ではないため遠慮する気持ちも強かった。

しかし、お話をいただいた時、芸術分野で新しい挑戦をできることが嬉しかった。遠慮してやらなかったら一生後悔すると思ったし、何より魂は求めていた。楽な道より危険な道を進め。そう言われているようだった。

それに不思議なご縁もあった。
なんと2人の芸術家と"出会った"のは約20年前。
わたしが中学生の頃。すでに"出会って"いたのだ。

それが時を超えて、こんなことに。
人生は不思議だ。


画像7

画像3

当日詳細

松井守男画伯との出会い

遡ること約20年前。
中学生の頃、わたしはひとりの芸術家とテレビを通じて"出会った"

その方の名前は松井守男画伯
中学生の時に観たNHKのドキュメンタリー番組だった。

フランスで孤軍奮闘しながら芸術を追求している日本人がそこにいた。
侍のような出立ち。一心不乱に描き続ける姿。

何か心に響くものがあったのだろう。
中学生の時に観た番組で鮮明に覚えているのはこの番組しかない。

何を隠そう、この方がピカソ唯一の弟子で、フランスで最高の勲章を受章。
フランスの至宝とも呼ばれ、世界を舞台に活躍する巨匠だ。

その画伯とテレビではなく、生で初めてお会いできたのが約3年前。
80代とは思えない凛々しさ、若々しさ、エネルギーに魅了された。

フランスから日本に送ってくださった金額もつけられないほどの大作には言葉が出なかった。本物の芸術を目の当たりにし、魂が震えた。


林晶彦氏との出会い

林晶彦氏との出会いも同じ頃だ。
遡ること約20年前。

林晶彦さんの息子である林和成君は小中の同級生だった。
しかも小学校の時は同じサッカー部。ちなみに彼は今回のコンサートを主催する株式会社ベミクレーを運営する。

Bemikreh(ベミクレー):ヘブライ語で「たまたま」「偶然」 という意味

当時から活躍されていた林晶彦さん。小学校の時に学校に演奏をしに来てくれていた。これは小学生だったこともあって記憶にはない。
ただ、脳は一生忘れないらしい。

この時の音楽や話を、きっと脳・・・いや、魂も記憶していたのだと思う。
昨年末にお会いしてピアノを聴かせていただいた時、涙が溢れてきた。

そして、お話をすると意気投合してしまった。天才音楽家の方に対して意気投合と言うと失礼かもしれないが、あまりにも話が弾んで5時間くらいぶっ通しで会話していた。

自分がこだわってきた、意味のない言葉を口に出す「ジブリッシュ」の観点をすべて理解してくださり、さらに音楽や瞑想、様々な角度からつながる話が山ほど出てきて、きりがなかった。また、発するジブリッシュもさすがだった。

本物の芸術家は違った

この方が高校を中退し、単身パリやイスラエルで音楽修行。
1,000を超える作品を作曲。国連でも演奏した天才音楽家だ。


そんな二人がなぜ今回ー。

画像4

その答えはぜひ対談を聴いていただきたい。

むしろ一生で一度しかない初演の機会だ。
これを逃すのは勿体ない。
オンラインでも可能だが、会場に来れるなら心からオススメしたい。

感性で生きるお二人。芸術的な方ほどその場で生まれるものが魅力的だし、鑑賞する側にとってもそれが醍醐味。ぜひそのライブ感を味わってほしい。
お二人が発する波動を全身で浴びてほしい。

画像5

当日の対談時間は18時30分〜19時のコンサート開始まで。約15分〜20分だ。到底語り尽くせないし、観客も「もっと聴きたい」と思いながらコンサートに移るだろう。

そこで。
ここではわたしの視点からの

「プレトーク's プレトーク」を。


松井守男画伯からのインスピレーション

まず思うのが、中学生の時に見たテレビをよく覚えていたなということ。正直、自分で感心する。

テレビ番組なんていくつも観ていたはずだ。松井守男画伯の出演していたBSの番組はそれだけ異質だったのかもしれない。そして、自分の心に響くものがあったのだろう。3年前、当時のDVDを見させていただいた時は非常に懐かしかった。

人は様々なものや人と触れ合うが、反応するポイントは人それぞれ違う。それも当然。人それぞれ感性が違うから。きっと画伯の番組を見た中学生も、それを覚えている人もそう多くはなかったはず。

しかし、私の場合は鮮明に覚えていた。画面越しでこれだけ影響を受けたということは、自分の中に松井守男画伯と共鳴する種のようなものがあったのだと思う。だからこそ、時を超えて約3年前に初めてお会いできた時の感動は大きかった。ご縁をつないでくれた友人に心から感謝したい。

画像8

そして、昨年執筆された本がこちら。

先日拝読したのだが、もうシビれるのなんの。
一人でも多くの人に読んでほしい。お世辞抜きでそう思う。

文化大国フランスにおける芸術の価値や芸術家の地位の高さ。
芸術資産よりも、目先の経済優先になっている
今の日本の姿。
日本ならではのアートの力を発揮しきれていない現状。  etc..


沢山のことを感じさせられた本。
今の日本、これからの日本に必要な教育や考え方が詰まっている。
そして、前進するための勇氣が湧いてくる。

大学生の時に出会った、現代芸術家の故鷲見康夫先生から教わったこととも通じていて、改めて「日本の型にはめる教育や社会の弊害」を強く感じた。
(※鷲見康夫先生のことも後日触れたい)

ご著書の中の最後「終わりに」の文を紹介させていただきたい。


日本人一人ひとりが「出る杭」になってほしい。

(中略)
 そして日本人には、思いきったチャレンジをしてほしい。世間体を気にすることなく、もっと大胆に生きてほしい。
「出る杭は打たれる」と言う日本語があるが、私はこの言葉はポジティブに捉えるべきだと考えている。打たれるから、出てはいけない、ということではない。打たれるからこそ、出ていくべきなのだ。
 なぜなら、それが生きるパワーにつながっていくから。打たれてこそ、戦う力がみなぎってくるから。自分の信念どおりに生きていることを、肌で実感できるから。

松井守男画伯著『夕日が青く見えた日』「終わりに」より引用


林晶彦氏からのインスピレーション

9月に林晶彦さんと長野水輪にてコラボ企画をさせていただいた際の様子。

林晶彦さんの印象を伝えると、
こんなにおもしろい人間が世の中にいたのか。
というのが正直な気持ち。

今までああいう種類の人とは会ったことがない。

異端でありながら飾らない人柄。
爆発的でありながら繊細な感性。
ひょうきんでありながら超マジメ。
感覚的でありながら博識も深い。
内向的でありながら外交的。
音楽家でありながら美術家でもあって・・・ 

振り幅がいちいちすごい。
人間の器や魅力というのはこの振り幅だと最近感じる。

どちらか一つでなく、どちらも振り切っている人ほどおもしろい。アホを極めつつも、マジメな部分もとことんやり切る。これがどちらかだと「あぁそういう人なんだ」と理解しやすい。

だが、これが両極あるとつかみどころがなくなる。そして、どういう人なんだと疑問が湧いてきて、逆に魅力が深まっていく。人はこうしたギャップに惹きつけらるのだ。

林晶彦さんの場合、この両極のギャップの振り幅が人一番ある。

高校入学後にピアノをはじめたにもかかわらず中退して単身パリへ。そこで奇跡のようなご縁のめぐり合わせ、臨死体験などを経て、イスラエルやフランスで数々の巨匠から指導を受ける。その間の音楽を通じて起こった奇跡のような話の数々、インドのOSHOの瞑想拠点が新婚旅行の行き先の話、イスラエルフィルのコンサートマスターと日本ツアーを行った話、レナード・バーンスタインから受け取った「あなたは音楽で平和のために働きなさい」という手紙の話、国連の施設でオリジナル曲を演奏し高評価を得た後カーネギーホールでの演奏を誘われたのに断った話、イスラエル大使館からの依頼で阪神淡路大震災の慰霊の曲を作曲した話、シャガールの作品に作曲しシャガールの作品と共に全国を回った話、壮絶なうつ病を乗り越えた経験など、いくら時間があっても足りないほどのドラマがてんこ盛りなのだ。

ひとことで言うと・・・もう変態!!

(公の場でこんな表現していいのかわからないが・・・)

コンサートで演奏される姿だけ見ていると、そのことを感じさせないのだが、実際に話すとあまりにも変わっているのだ。異端というか規格外というか超人というか。今の日本にこれだけのスケールの人間がいることに感動した。

その方が興奮した出逢いこそ松井守男画伯であり作品「光の森」なのだ。


松井守男画伯×林晶彦

画像6

はじめて松井守男画伯と林晶彦氏が出会われた時のスパーク具合は凄まじいものがあった。お互いに若くしてパリで芸術の道を追求してこられたこともあり、絵画と音楽という異なる分野でありながらすぐに意気投合されていて。

お互いに熱量が高まっていた。

コンサートの前のプレトークの時間は短い。
その中でお二人がどんなふうにお話しされるのか。
司会者ながら楽しみで仕方がない。

そう。今困っていることは実はここなのだ。
司会者という立場を考えると、どこまで唸っていいものかと・・・

お二人とも感性的でライブ感を大切にされるため原稿は一切ない。
だからこそ生まれるものがあり、それが魅力だ。

しかも、司会者である自分自身がお二人の大ファンでもあり、心の底から楽しみで仕方がない。だからこそ、当日のトーク内容に興奮して唸ってしまいそうで、そこが気がかりなのだ。

しかし、事前に相談させていただいたら、お二人のスタンスは違った。

「そっちの方がいい」

答えはシンプルだった。
この生き方、あり方こそがアーティストではないだろうか。

アートの定義については様々な議論があるが、
こうした生き方やあり方にもアートを感じる。

感動を生み出し、心を豊かにしてくれる存在。
それがアートだとすれば、仕事の姿勢、普段のあり方、すべてがアートだ。


人生というキャンパスをどう彩るか。
そこでどんな音や曲を奏でるか。

人生を変える、アートの力。
可能性は無限大だ。


最後に

明後日となりましたが、ぜひ巨匠の生の波動を浴びにきてください。会場でお会いした際は、ぜひ声をかけてもらえたら嬉しく思います。
(オンラインチケットもあります)

チケット詳細

おそらくこの流れでの創作活動は今後も続いていく。そんな氣が勝手にしています。そして、今年の9月のコラボ企画を皮切りにして、私自身もこれからアートという切り口から仕掛けていくことが続きそうです・・・また報告しますね。

では。

【林晶彦ピアノソロコンサート〜光の森〜】

開催日時:2021年11月8日(月)
開催時間:19:00(開場18:00)
料金:当日5,000円(全席自由)/前売4,500円/学生3,000円
オンラインライブ配信2,000円(ライブ後1週間の見逃し配信付き)
チケットの予約・イベント詳細はこちら(チケットぴあ

〇プレトーク「松井守男×林晶彦」
2021年11月8日(月)18:30~ 
司会:大久保信克

東京オペラシティリサイタルホール
〒163-1407
東京都新宿区西新宿3-20-2
電話:03-5353-0788

【交通】京王新線「初台」駅東口より徒歩1分

【問い合わせ】
himemoko0516@bemikreh.com
※ぴあでの購入作業がうまくいかない場合は当日払いも可能です。こちらまで問い合わせください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?