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15.インドネシア マンデリン トラジャ

続ける、続けるほど続いていく。昨日と変わらないことを今日も続け、明日に続く。変わらないことが変わっていく。だから続ける。豆を焼く。マンデリンをリベンジすべく。気温18.9℃、火元に立てば汗ばむようになった。季節も当然のごとく春から夏へ続いていくんだ。強めの中火で焼き始める。台所の窓から微風が入る。7分50秒あたりから1ハゼが始まる。決して大きくないけれど、焼けているとたしかに声を上げている。小さな声を拾える人間でありたい、などとなんとなく思ってみたりする。10分30秒あたりまで続き、少し落ち着く。間も無く11分50秒あたりから2ハゼげ始まる。焼けるスピードに置いていかれないよう、感覚を集中させる。集中しようと思って集中するというより、気づいたら集中しているというのが、集中している状態なわけだが、そんなことはよい。14分40秒で火を止める。目標より、少し深めの印象はあるけれど、飲んでみなければわからないというのは言わずもがな。後に残る苦味やえぐみは無く、マンデリン感もあるが、風味が少し弱い。土砂降りの雨が滴る音をBGMにネットサーフィンしてる、みたいな珈琲。続く、続ける。

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