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19.エチオピア イルガチェフ ウォッシュド

今日も焼く、明日も焼きたい、明後日もその次の日も焼きたい、来年も再来年もそのまた次の年も、10年後も焼いていたい、できることなら。今日は今日の豆を焼く、明日は明日の豆を焼く。明日は明日の風が吹く。イルガチェフを中深煎りに。気温29.5℃、「暑い」が思うより先に口から溢れる。暑い。ブラジル同様、中火で焼き始める。8分10秒あたりから、1ハゼが起きる。バチンという強く重い音に脇汗の気持ち悪さはどうでもよくなる。1ハゼは10分30秒あたりまで続く。見つめる豆は黒く焼けていく、見上げた換気扇は茶色く汚れている。少し間を置いて、14分40秒から2ハゼが起きる。2ハゼにしては強めの音が小刻みに響く。焼き止めは16分20秒。仄かな果実味と甘味はあるが、前回の焙煎より香りは弱い。若干のエグ味がある。1ハゼの終わりからから2ハゼの始まりまでの間が少し長かったのが原因かもしれない。「感覚で分かる」にはあまりにも経験が乏しい。ならは数字を見る、それから経験を積む、そして感覚を磨く。おわりはない、続ける限りずっと続く。

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