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柔術はじめて1年で手に痺れが来た話【怪我との付き合いについて】

【追記】本記事は2023年7月に公開した記事です。少々時間はかかりましたが、2023年11月ごろに完全に回復し以前と同じパフォーマンスで動けています。

2024年5月追記

今年(2023年)の春に首を怪我して、毎度腕の痺れ具合を見て練習してます。4ヶ月が経ち、ようやく付き合い方がわかり始めたので周りに話すようになりましたが、しばらくは伏せていました。

先日、同じジムの会員の方が僕と同じ怪我と症状を抱えていることを知りました。その人は数ヶ月お休みしていて理由が気になっていたのですが、まさか同じ部位だったとは👀

ネタとしてツイートしたのですが、そろそろすべて話してもいいかなと思い、今回記事にしてみました。

首の怪我について話してこなかった理由は、2つ。

普段周りに「柔術おもしろいよ」と話していて、実際に僕きっかけで柔術を始めた人もいます。最近noteの読者も増えている中で安易に「危ない競技だ!」と思われたくなかったので。もう一つは、僕の予防が甘かったのか、たまたま怪我したのかわからなかったからです。

今回の記事では怪我との付き合い方についてお話しします。


柔術は"比較的"安全とは今でも思う

体重が乗っかる、走ってぶつかる競技では深刻な怪我をするケースをよく見かけます。

キックボクシングをやっている知人は試合前後で頻繁に怪我しています。姉の子供が3人とも柔道をやっているのですが、わりと大きな怪我を何度も経験しています。骨折、腱が伸びる・切れる。学生時代にラグビーをやっていてヘルニアを抱えている友人もいます。

他にも全く同じ箇所をずっと酷使する競技(テニス、マラソン)では膝や肘を慢性的に壊す人をたくさん見てきました。

柔術は柔道と異なり、二人分の体重が一点にかかることはほとんどありません。相手の膝が乗って肋骨(肋軟骨)を痛めたり、タップが遅れて肘が伸びたケースは見ていますが、格闘技にしてはまだ穏便な方ではないでしょうか? 長く競技をやっている人が多いのも柔術が"比較的"安全だからかなと思います。

原因は2、3つ思い浮かぶが、定かではない

今年3月、柔術をはじめてちょうど1年を迎えたころに首から背中(肩甲骨あたり)にチクチクした痛みが出るようになる。ひどい肩こりのようにダルさもありましたが、気にせず練習は続けていました。

「これはまずいかも」と思い始めたのは、左腕に痺れが起こり始めた時でした。おおむねパターンは極まっていて、朝目覚めると左肩の肩口がピリピリ来る。首を後ろに向けると、葬式で正座するときのような痒いようなチクチクした痺れがきます。僕は一日中パソコンの前に座って仕事をしますが、夕方になるまでに痺れが少しずつ手先のほうに降りてきます。

なんとなくジムで聞きにくかったので、竹浦さんに聞いたところ、柔術で頸椎を痛めた人はたくさんいるとのこと。あとボトムでガードばかり続けていると腰に来ると聞きました。

しばらくして医者に行ったところ、「頚椎症」との診断。僕の頚部脊柱管(神経を通す管)が一般的な人より細いこともわかり、「狭窄症(管が狭まって中に通る神経に触れる)」の疑いもあると言われました。もともと向いてなかったのかと少しがっかりはしました。「様子見てください」と言われて、1週間は様子を見てみました。

1週間休むとちょっとマシになった気もするし、そうでない気もする。試しに練習に行ったら、意外にも問題なく動けました。単に感覚が麻痺しているだけかもしれないけど、とにかく動きには問題はない。練習後に特段の痛みが来ることはない。ということで、練習は継続することにしました。

Youtubeにたくさん頸椎症の対策動画がある

一番のおすすめ動画はこれです。僕はこれで痺れが軽減されました。

Youtubeは無料ですが、侮るなかれ。専門家たちが集客のためにちゃんとした情報を上げています。セルフチェック、マッサージはどれも類似・同じ内容なので、いくつか試して自分に合うやつを選べばいいでしょう。※制作者が専門医院を運営しているかなどはチェックした上で

というのも、頸椎症と診断されても、ほとんどが保存療法(要するにおとなしくして自然に治るのを待つ)なのです。もしMRIを撮ってやばい感じ状態なら、手術することになるのでその時は医師に従えばいいだけなので。

ちなみに柔術始めて2回目に膝を壊したことがあるのですが、その時は整体師のYoutubeを見て体操したら劇的に回復しました。

スパーリングはできるが技練がつらい

意外にもスパーは問題ないのです。極めに来られてもこちらも本気で抵抗するし、痛いポイントを外せます。逆に技練の方が危ないことがわかりました。技練は極める練習なので、がっぽり入り、悪化しがち。

なので、最近は技練は休みがちです。スパーだけ出る日が多く、指導者の方々には申し訳なく思いつつも、怪我を悪化させるわけにはいきません。さいわい僕が通うジムは流行っていて僕ひとりが入らなくて困ることはない。練習時間は減りますが、安全面を配慮してこのままいこうと考えています。

怪我は確率論の問題

当初は「いっそのこと数ヶ月休んで完全に痛みが消えるまで待てば?」とも思いましたが、痛みが消えるとは限りません。じゃあ柔術をやめるのか? それも悩ましい。スパーリングできるのにやめる必要があるのか・・・なんて思って結局試合にも出ているのですが。

これまで小さな怪我はいくつもありました。学生時代の部活でも、日常的に怪我の予感みたいなものも何度もありました。「あ、なんか嫌な痛みだな。これ悪化するかも」みたいな。多くの方が経験したことがあると思います。でも、実際には大事にならず気づいたら治っていることばかりですよね?

結局は確率の問題かなと。週1より週2の方が怪我しやすい。週4の練習なのでそれなりに怪我は起こります。僕は60.0kg(最軽量と一つ上の階級の中間)なので、重い人とやることしかないので怪我のリスクは当然あります。

とか言いつつ、頚椎の状態によっては長期的に休むかもしれません。それはその時に考えます。今はなるべく首を守りつつ、練習を続けるのみです。トップ(上から攻める)を増やしたり、バック取られそうになったらマウントを譲るなど、工夫しつつやってます。

もし練習を長期的に休むことになったとしても

もし長期離脱が起こっても柔術を辞めるようなことはないですが、怪我の悪化を過度にビビって練習を控えるようでは、今後上達していくのは難しいと考えています。(あくまで僕自身の話で人に向けて話してません)

僕はいま柔術を始めて1年4ヶ月。一番の伸び盛りの時期です。柔術という競技の重要な部分に手が届き始めたかも、という予感があります。

これまでビジネス以外のことで真剣に何かを取り組むなんてことはありませんでした。

もしこれで悪化して後遺症が残ったとしても、もしそれを後悔することがあろうとも、それはそうなってから受け入れる覚悟はできています。とはいえ相手がいることだし、できる限り予防と無理はしないようにしていきます。

唯一悔しいのはベリンボロ中断

初めて上達を実感したのは、ベリンボロを覚えた時でした。白・青帯はほとんどベリンボロの対策ができないのでわりとバックを取れます。白帯時代に紫帯の人からバックを取ったこともあります。結果的に早く帯をいただいたのですが、やりすぎて頸椎を痛めて悪化した可能性は否定できません笑

なお現在、ベリンボロは「調子の良い日だけ1日1回」のルールで練習で使っています。試合も同じく。なので、1回戦で使ったら2回戦以降は使えないのでなるべくベリンボロを使わないように戦います(使わないから鈍ってるので使えないとも言えますが)。なるべくトップで戦うようにします。

38歳、身体もかなり固いので、戦術と体質が合っていないのは確かです。とはいえ、柔術はいろんな戦術があるので、スタイル変えて続けられるのはありがたいですね。

偶然にも首の調子が悪くなるタイミングで橋本知之さんの『ベリンボロ・ザ・ワールド』が発売されました。観たら使いたくなるので、実はまだちゃんと観ていません。しばらくお預け。代わりに橋本さんの他の教則動画を観ています。怪我が完治したら練習を始めたい。やるべきことはたくさんあるので、楽しみにとっておく予定です。

長く続けると誰しも怪我をしている

杉本孝さん(亀戸でNow or Neverを経営)のStandFMにレターを送ったことがあります。

シュラプネル柔術の金古さんのStandFMでも仕事前の練習で肋軟骨を痛めて、激痛のまま仕事(ギター講師)をしたという話がありました。長く続けている人、特に短期間で上達した人は怪我はしていますね。

数ある怪我の中でも首・腰は致命的なんて言われたりもしますが、僕は諦めることなく、できる範囲で上達を続けます。

いろいろ不穏な情報を流して恐縮ですが、それでも柔術は比較的安全な競技だと思うので、自分の責任で今後も続けていきます。

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