ドラゴンズ2021シーズン振り返り

きょう、中日は全日程を消化。なんとか最下位転落は回避、5位でフィニッシュとなりました。

今年ほど総括に苦労しない年もないでしょう。課題は明確。貧打です。

開幕戦は打線が機能し、久々の勝利。しかしその後は阿部寿樹・平田良介ら実績のある選手が全く機能せず、凡打と三振と併殺の山を築きます。

6月から夏場にかけては、加藤匠馬をロッテへトレード。外野手の加藤翔平を獲得します。
その加藤は初打席でホームランを放つものの、その後は低空飛行が続きます。
それどころか、開幕から5番を任された高橋周平や京田陽太ら内野手も成績が下降。大島、ビシエドでしか点が取れない日々が続きます。

後半戦以降はいつまでも打てないままの選手を固定。打率、打点、得点、出塁率、本塁打など、ありとあらゆる打撃部門で最下位を独走します。
一方で、ありとあらゆる打撃成績がリーグトップ、若手が躍動している二軍から一軍への昇格はほとんどなし。
たまに昇格してもベンチを温めるだけ温めて二軍送りという、春先の根尾の固定はなんだったんだという理解し難い起用法も続いていました。

そして秋。相変わらず春から打てない選手を固定し続け、CSが完全消滅してからやっと若手を使い出しました。
特に、岡林、高松は光るものを見せました。正直、もっと早く固定し続けていれば・・・としか思えませんでした。

ポジティブな要素は木下拓哉と後半戦以降の京田陽太ですかね。
木下は日本人唯一の2桁HR。持ち前の長打力を見せましたし、OPSもビシエドに続きチーム2位。
捕手としても投手陣を引っ張り、守備も一級品。間違いなくチームの柱として成長した一年だと思いました。
しかし、なぜかずっと下位打線を打たされたり、後半戦はなぜかスタメンを外されたり・・・と、完全に首脳陣に嫌われているとしか思えない起用の被害者になってしまいました。
個人的には、ビシエドの後ろはこの人しかいないと思っていました。

そして京田。前半戦は相変わらずの打棒で、スタメンを外されたり初の二軍落ちを経験したりと本人も苦しみましたが、後半戦は一皮も二皮も剥けた京田陽太を見せてくれました。

9月は打率3割越え、巨人戦では2打席連続ホームランを放つなど打撃が開眼。
これまでの京田は、親の顔より見たと言いたくなるひっかけたセカンドゴロ、低めや外の変化球への腰の引けた空振り三振、たまに出るヒットも一・二塁間と、この人は本当に思考能力があるのかと疑いたくなるような打撃内容でした。
しかし後半戦は、低めの変化球の見極め、逆方向への意識、進塁打など、明らかに打撃内容が良化。
凡打しても、打席から意図や意志が伝わってくるようになりました。
最終盤では少々調子を落としましたが、以前の京田の凡退の仕方とはかなり違うように思えます。来シーズンは文句なしに上位打線を打てる打撃を期待したいですね。


一方の投手陣ですが・・・

素晴らしいの一言です!

まともな打線であれば、十分首位争いできる投手力だったと思います。

先発は大野、柳、小笠原。1年間ローテーションを守ってよく頑張りました。
特に柳は飛躍の年になりました。防御率と奪三振の投手二冠。今年のエースは間違いなく柳でした。

勝野も後半戦は躓きましたが、前半戦は裏ローテとしては申し分ない活躍でした。
福谷は実質先発2年目のシーズン。安定感を欠くピッチングが続き、骨折でシーズン絶望。とはいえ、素晴らしいピッチングを見せてくれた試合もありました。来年に期待したいですね。
そして松葉。前半戦はなかなか結果が出ませんでしたが、後半戦は勝野と入れ替わるように活躍。今年は先発投手全員が打てない打線の援護の無さに苦しめられましたが、松葉は特にひどい印象でした。
野外球場での勝利も久々に挙げて、後半戦は救世主のような存在でした。来年はたくさん勝ちをつけてあげたいですね。

そしてリリーフですが、まずはライデルマルティネス。

広島で一度大爆発してしまいましたが、それ以外はもう圧倒的守護神として君臨してくれました。
後半戦は少々疲れも見えましたし、4敗していることには意見が分かれるかもしれませんが、私は100点をあげたいと思えるシーズンでした。
このチームの守護神はこの人しかいません。どうにか残留してほしいです・・・。


お次はこの人。個人的今季のMVPです。又吉克樹。
もう最高のシーズンじゃないですか。8回の安定感は抜群。去年の祖父江や福を凌ぐレベル、というか間違いなく上でした。
防御率は圧巻の1.28。7回まで勝っていればほとんど負ける気しませんでしたね。広報活動も兼ねてくれてありがとうございました。
そしてなんと今年FA・・・。祖父江もですし、ビシエドやライデルの去就も不明瞭です。心配すぎる・・・。

最後に投手起用に関してですが、そこまで疑問に思ったことはありませんでした。
藤嶋をもう少し信頼してあげて欲しかったのと、福で落とした試合が多かったくらいで、このくらいはどこのチームもあることでしょう。投手に関しては、本当にコーチ含めよくやってくれました。


改めて、1年間お疲れ様でした。貧打は更に深刻になってしまいましたが、投手陣という強みがより濃く出たシーズンでもありました。

来年は、大量得点とはいかないかもしれませんが、なんとか僅差をもぎ取る野球で、一つでも上の順位を目指してほしいです。

次回は辞任が発表された与田剛監督、並びに就任が確実視されている立浪和義新監督候補についてお話ししたいと思います。



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