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【萌え絵は内在的にミソジニーを含んでいる】は本当か?

8月26日女子高生フェミニストピッピちゃんがtwitter上で投げかけた
「表現物はミソジニーを内包している」という発言はたいへん興味深いもので彼女の元にはまあ多くの批判が集まる事となったワケでして。。。

こんばんは空気の読めないホイルですw

さてソコで僕も一つ温めていた事を便乗して語っていこうとツイツイしてみました。以下はツイートをまとめたものなので『もう読んだよ~』って方はごめんやで~。

ツイートここから
【萌え絵は内在的にミソジニーを含んでいる】のか?
コレを理解する為には
①ミソジニーとは?
②萌え絵とは?
この二つを定義化しなくてはならない。

①ミソジニーとは?
”女性や女らしさに対する嫌悪や蔑視の事である。”wiki
実にwikiっぽい!説明できてるようでホボ出来てないw
先ず【女性/女性らしさ】とはなんぞや?ソレが理解できないとミソジニーは理解できない。
『女は~』から始まる男性の(或いはそれに賛同する女性の)女性に対する【偏見】それがミソジニー。
『女は地図が読めない』/『女は金持ちが好き』/『女はヒステリック』
等々。

さて「ソレらは事実な部分もある!」と反論したい人もいるだろうがコレ等の『部分』をまるで【女性全体の特徴】として《思考の前提》にしている状態。
それが【偏見】でありソレに【侮辱/嫌悪】の感情をあわせ持っている事=ミソジニー(女性/女性らしさに対する偏見を基調とした蔑視/侮辱/嫌悪感情。)なのである。

「自分は『女は地図が読めない』事に蔑視/侮辱/嫌悪していない。」
その様な人も居るでしょう。僕もその一人です。
ポイントは【一部の特徴を基に全体がまるでそうであるかの様に思考する】この部分。
それが【偏見】である事は僕や貴方が『私はそうは思わない』と感じても変らないのです。

【ミソジニーは男女共に内在されている】
これにNOという感情が沸く人は多いと思います。
では、質問を変えましょう。

Q,貴方のココロに自分では気付かない【悪】があると思いますか?
コレには多くの人がYESと答えるでしょう。
【自分では気付きにくい】ソレが【偏見】なのです。
「『女は地図が読めない』コレは偏見だ!」と気付くと次からは《この事に対して》偏見の目では見なくなります。
逆に「いや事実多くの女性が地図を読めない!偏見じゃない!」と怒る人もいるかも?
『多く女性が』と言ってる時点で語るにおちてますが…。

偏見バイアスは実社会に影響を与えます。
会社で新規の現場に配送を頼む時『男性社員に頼む方が安心』と思う感情に偏見バイアスが働いてはいないでしょうか?
貴方の経験から得た知見は理解しますがソレを【ソノ性全体の特徴】と短絡的に思考してはいませんか?
ココまでで「自分にも心当たりがある」と思われた方も多いと思います。

【ミソジニーは男女共に内在されている】
これにNOと言いたい方の少なくない理由が【蔑視/侮辱/嫌悪】という物々しい単語。ココに「漢字が与えるイメージ」という別のバイアスが働いているのですがソレは別項で。

誤解しないで頂きたいのは【蔑視/侮辱/嫌悪】を滅せよ!という宗教的提案では無いという事です。
歴史/文化/伝統/風説等で「まるで事実」のように思っていた事が【偏見】である事はよくある事ですから。
僕は【自分は偏見のない人間だ!】という人物に対して『そんな人は信じられない』という偏見を持っていますw

この世界に完全な公正等はありえません。
つまり僕らは今『偏見は無くしていくべき』に同意を持てるか?が問われるワケなのです。

まだ同意できない方。
貴方の意見は【良い偏見もあるのでは無いか?】ですか?
【偏見】は『良いor悪い』ではないのです。
【事実を事実として見えていない】のが偏見。
事実ではない事を基に思考すると大抵答えを間違えます。

A『偏見には良い悪いがある』←偏見
B『偏見を基に思考すると大抵答えを間違う』←事実

ココまでで【誰の中にも偏見は存在しその内で《女性/女性らしさ》に関する偏見がある】という事実に理解が進んだと思います。

なので『貴方にはミソジニーがある』と言われても【恐怖しないで】下さい。
恐怖は人々を正常な思考からそらす手段となるのです。
まるで【悪魔である!】と宣言されたかのような反応は必要ありません。
『なるほど!自分では気付けない物だな、ドコに偏見があったか教えて欲しい。』と対応しましょう。

『自分にはミソジニーなんてない!』は最悪の対応です。
新しい知見は【偏見の解除】から得られる事が多いのです。
再掲”【誰の中にも偏見は存在しその内で《女性/女性らしさ》に関する偏見がある】”

②萌え絵とは?
ココでは諸説ある【萌え絵の起源】の内
【少女マンガの技法説】を採用する。(勿論説明に都合が良いからだw)

男性向けであった【漫画業界】から『少女向け漫画』が派生しその描かれ方も【少女たちが好む】方向へ進化していく。
女性漫画家の存在が稀有であった時代に【男性漫画家が想定する女性に受けそうな画風】の研鑽。
それは【可愛い/美しい】への追求である。

可愛い/美しいは罪か?いいえ。
しかしソノ研鑽は【男性が想定する】『女の子はコレが好きなのだろう』というモノにしかなり得ないのである。
この事実を持って一旦話しを変えよう。

(1)漫画は低俗/幼稚/下品とされてた時代があった。
文学や絵画は【高尚】とされ漫画の立場は『子供が読むもの、大人になったら卒業するもの』であった。
ココで気付いて頂きたい。
(1)のような風潮は何に由来するのか?

子供向けに描かれている物を大人が読む/喜ぶのは【気持ちが悪い】
【社会】とは本来『子供の成熟化を願う』ものである。
早く大人になり、早く社会構成員として一人前になって欲しい。
ソノ様に親や社会が願うのは【当然】であり【常識】ですらあった。
【漫画を卒業する】はまるで通過儀礼の如く皆がするべき事だったのである。話しを戻そう。

(1)のような風潮=漫画は子供の読むもの。
コレは【家父長制】の影響を色濃く内包している。

『男だったら』『大人になれ』『女々しくするな』
ふむ、じつに【男らしい】【男ならアタリマエ】の感覚である。
コノような思想で『男の子をオトナの男性に育てる』事は決して《悪》では無い。
男子をオトナの男性に育てる為に『いつまで漫画なんか読んでいるんだ!』と教育される。最近までというか現在でも時折見られるごく普通の家庭像である。

では『少女マンガ』を読む男子は?
勿論【男らしくない】
つまり、少女マンガを読む大人なんて【幼稚で男らしくない】のである。
ココまで来ると賢明な方はピンと来るだろう。

萌え絵は【少女マンガが起源】と《仮定》するなら。
『イイ歳なのに萌え絵を楽しんでる大人の男』は?
【キモイ】のである。

社会が望む【年齢に即した行動】が出来てない事に起因する【気持ちわるさ】ソレが【キモイ】(ソレだけでは無いけどね)

【萌え絵】の起源を『少女マンガ』と《仮定》して
①そもそも【萌え絵】は少女マンガの亜種
と定義したうえでソノ『少女マンガ』に何をすると【萌え絵】となるのかを説明しよう。
結果から言えば【少女マンガ風の顔に肉体性を付属した】である。

『漫画は記号である』という説を採用するなら
【記号が増えると具体化する】事になる。
漫画を【記号化された絵】とするなら【萌え絵】は【より肉体を意識できる記号を多用した絵】と言えるだろう。

古典的『少女マンガ』と【萌え絵】を比較すると情報量の違いは明白である。(最近の画風は境界線が明らかでは無いにしろ)

より【可愛く/美しく】魅力的に描かれた〔少女マンガ〕が【萌え絵】の正体なのだと《仮定》してみると【漫画嫌悪】【幼稚性の嫌悪】【熱狂性への嫌悪】というものが『オタクへの視線』の正体だと推測可能となる。
つまり【オタク蔑視】の正体と言われる【社会不適応性への嫌悪】とは【家父長制】や旧文化/風潮を根とする【オトナの男性らしくない】という【偏見】がもたらすバイアスである。

ここで【矛盾】に気付いた人は幸いである。
【萌え絵】フォビア(正当な理由無き萌え絵嫌悪)の人達は【家父長制】を支持している事と同義となる。
残念ながらフェミニストの人々の中にも【萌え絵フォビア】な人は多くみられる。(全ての萌え絵批判がフォビアによるものではない)

最近では『Kawaii』は世界共通語となりつつあり男性が『Kawaii』を楽しむ事に理解が進んだとは思うがそれでも『自分の彼には男らしくいて欲しい』というのは仕方ない。
さて、【②萌え絵とは?】についてはこの辺で切り上げて【萌え絵にミソジニーは内在しているか?】である。

①ミソジニーとは?で説明した通り『男女を問わず誰にでも(フェミニストでも)ミソジニーは内在している』とした場合。
男性が描く萌え絵も女性が描く萌え絵も『より可愛く/美しく/肉体性を与えて』描かれた場合。
①可愛いは男女共通になりつつある。
②美しさも差異は少ないはず。(女性の方が敏感という偏見を僕は持っている)

③肉体性コレが差異を顕著にする要因ではないか?
男性が興味を持つ肉体性と女性が女性に求める肉体性。
残念ながら僕は男性なので女性が女性に求める肉体性を言い当てる術を持たない。

しかし『女らしい』や『女性の魅力』を描く場合の一基準として【世間では~】という基準が採用されるであろう。

世間では巨乳がウケているのなら『より巨乳を魅力的に又は強調して』という所謂デフォルメがなされる。
肉体性をデフォルメした場合は【顔のデフォルメ】とは違った効果をもたらす。

つまりは【欲望を描く】という生々しさが伴うのである。
その【欲望】の中に【ミソジニー】は内在されている。
前項で【ミソジニー】は誰しもが持っている事を説明したので【欲望】を持つ事自体を【悪】であるとは僕が考えていない事は理解されていると思う。

他者の【欲望】を見せられると戸惑いを覚えるのは生理的に理解しやすい。(中には恐怖を覚える人もいるだろう)

『漫画家とはストリッパーのようなものだ』と誰かが言ってたが至言だと思う。
創作者は身体のみならず精神性まで観客者に曝け出す。
ソコに共感や批判が集まるからこそ【表現】は人々に影響をもたらすのだ。
創作者の欲望に共感するのも嫌悪感を持つのも等しく素晴らしい事であり人間活動として誤った行為では無い。

しかし、表現物から【偏見】(大抵は否定されるモノとして描かれている)を受け取りソレを【万人がそうである】と誤解したまま他者に適用するのは【認知の歪み】ではある。

【欲望】を創作等に昇華する行為は褒められ向かえ入れられるが実存他者に同意なく向けた場合は社会的にハジカレル。
犯罪や反社会行為を【奨励する表現】等はある種の思想家達しかしない事なのだ。

認知を歪ませるな。
少年漫画でアンチヒーローが犯罪を犯していても【それは奨励では無い】
エロ漫画でクソエロ性犯罪が描かれていても【それは奨励では無い】

君達がドキドキするのは【やってはいけない事】と認知しているからである。(カリギュラ効果)
【やってはいけない事】を【奨励されてる】と誤認するのは【認知の歪み】である。

【結論】 萌え絵にはミソジニーが内在されている。
しかしそれは【ミソジニーの奨励ではない】

”僕らは『偏見は無くしていくべき』に同意を持てるか?が問われるワケです”

萌え絵に内在する偏見も
萌え絵に対する偏見も
男性に、女性に、オタクに、フェミに……

#偏見無くしてみませんか
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以上がツイッターで連投したモノです。@dabadatw

より良き議論と解決の為にーホイルー

今回頑張ってみました!『おう!ご苦労さんコーヒーでも飲んでくれ。』という有志の方は投げ銭願います~~~。

9/22 ツイキャス解説リンク。ココから。

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